● 概要

G3/G3L,X1用の
  インストールディスクイメージ作成ツール
  https://users.atmark-techno.com/blog/9492/3612
にある
  make_install_disk.tar.gz
を流用して、Armadillo-640用の"インストールディスクイメージ作成ツール"を作る。

G3/G3L,X1用のツールに入っているbuild.shを改造する。

Armadillo-640用のインストールディスク(SDカード)イメージ
  install-disk-sd-a640-20190129.img
に入っている
  - カーネルとDTB
  - ルートファイルシステム
  - インストールスクリプト
をそのまま使う。


● Armadillo-640用のインストールディスク(SDカード)イメージ

loopデバイス、あるいは、実SDカードに書き込むなどして、
インストールディスクイメージの中身を取り出せるようにする。

※ 作業でルートファイルシステムイメージ抽出のためにファイルを消すので注意！

loopデバイスとしてマウントしようとすると、そのままではエラーになってマウントできない。
※ fsckとresize2fsで修復すればloopマウントできるが、修復方法は割愛。

ここでは、SDカードに書き込んで/tmp/sd にマウントさいれているものとして説明する。


● ツール用のディレクトリ

$ cd ~/work  <==== 何でもよいが・・・
$ mkdir make_install_disk
$ mkdir make_install_disk/core
$ mkdir make_install_disk/core/images


● ブートローダー

Armadillo-640用のインストールディスクイメージ
  install-disk-sd-a640-20190129.img
からブートローダーを取り出すことはできないので、
ソース
  u-boot-a600-v2018.03-at4.tar.gz
からビルドする。

その際、
 - デフォルト環境変数をSDブートにする
   https://users.atmark-techno.com/forum/armadillo/3784#comment-6734
 - eMMCの環境変数を使わないようにする
   https://users.atmark-techno.com/forum/armadillo/3784#comment-6735
修正を行う。

~/work/u-boot-a600-v2018.03-at4/ でビルドしたものとする。

$ cp ~/work/u-boot-a600-v2018.03-at4/u-boot.imx ~/work/make_install_disk/core/


● カーネルとDTB

Armadillo-640用のインストールディスクイメージの
/boot/に入っている
  -rw-r--r-- 1 atmark atmark   27015  1月 29 12:52 a640.dtb
  -rw-r--r-- 1 atmark atmark 6105312  1月 29 16:04 uImage
をルートファイルシステムと一緒にtar-ballにするので、
個別にコピーする必要なし。


● インストールスクリプト

Armadillo-640用のインストールディスクイメージの
/images/に入っている
  -rwxr-xr-x 1 atmark atmark      5172  1月 29 12:52 install.sh
を使う。

カーネルとDTBと同様にルートファイルシステムと一緒にtar-ballにしてもよいのだが、
あとでこれを修正することがあるかもしれないので、取り出しておく。

$ cp -p /tmp/sd/images/install.sh ~/work/make_install_disk/core/images/


● ルートファイルシステムとカーネルとDTB

Armadillo-640用のインストールディスクイメージの/image/以下をすべて削除。

$ sudo rm -f /tmp/sd/images/*

※ /image/の下以外にも不要なものがたくさんあるのだが、放置。

トップから全体を(/boot/の下のカーネルとDTBも一緒に)tar-ballにする。
（カーネルも入っているので、dist.tar.gzというファイル名は適切ではないかも）

$ cd /tmp/sd

$ sudo tar cvzf ~/work/make_install_disk/core/dist.tar.gz *

作ったtar-ballのオーナーがrootになっているのでatmarkに変更。

$ sudo chown atmark:atmark ~/work/make_install_disk/core/dist.tar.gz


● ツールのスクリプト

make_install_disk.tar.gzのトップに入っているbuild.shを
~/work/make_install_disk/にコピー。

$ cp <any-path>/build.sh ~/work/make_install_disk/

このbuild.shをArmadillo-640用に修正。


● ファイル確認

$ cd ~/work

$ LANG=C tree make_install_disk
make_install_disk
|-- build.sh
`-- core
    |-- dist.tar.gz
    |-- images
    |   `-- install.sh
    `-- u-boot.imx


● 使い方

make_install_diskディレクトリの下に、次のファイルがあるものとする。
（これらのファイルは別のディレクトリにあってもＯＫなはず）

- u-boot-a600-v2018.03-at4.imx 
- uImage-a600-v4.14-at11
- armadillo-640-v4.14-at11.dtb
- debian-stretch-armhf-a600-20181128.tar.gz

次のようにしてroot権限でbuild.shを実行

$ sudo ./build.sh \
u-boot-a600-v2018.03-at4.imx \
uImage-a600-v4.14-at11 \
armadillo-640-v4.14-at11.dtb \
debian-stretch-armhf-a600-20181128.tar.gz

しばらく待つとカレントディレクトリに
  install-disk-sd-a640-YYYYMMDD.img
というファイルが出来上がる

例
$ ls -l install*
-rw-r--r-- 1 root root 308281344  2月 25 00:34 install-disk-sd-a640-20190225.img