データを更新中に電源が切断された場合、NANDフラッシュメモリは物理的にダメージを受けませんが、ファイルシステムの内容に矛盾が発生することがあります。この問題の対応として、以下の2つの方法があります。
フラッシュメモリ用のファイルシステムを利用する
jffs2などのフラッシュメモリ用のファイルシステムを利用します。jffs2は、電源断時の保護機能を備えており、書き込み中の障害発生によるデータの破壊を発生しにくくします。これは、データ更新する際にNANDフラッシュの領域をすぐ削除するのではなく、別の空き領域にデータを新しいバージョンとして保存します。保存されたデータはマウントの時にチェックされて、古いバージョンのデータが必要に応じて削除されます。そのため、データが更新されている最中に電源を切断した場合、データはもちろん保存されませんが、フラッシュメモリ内のデータの整合性を保つことができます。
読み込み専用のファイルシステムを利用する
NANDフラッシュメモリに読み込み専用のファイルシステムを使用した場合、書き込み作業を行えないため、電源の切断によるファイルシステムおよびファイルの整合性が失われることはありません。