2010年10月8日21時34分
Armadillo各製品のソフトウェアのアップデートを行いました。以下の製品が対象になります。
- Armadillo-420
- Armadillo-440
なお、今回の更新は付属DVD-ROM version 20101008から含まれます。ダウンロードサイトのデータはすでに更新済みです。
カーネル (linux-2.6.26-at11)
Armadillo-420/440 (linux-a400-1.04.bin.gz)
- UART2が使用不能状態になる不具合を修正
- UART2をフルモデムに設定し、アプリケーションからopen()したままシリアルケーブルを抜いた場合に、UART2が使用不能状態になることがありました。
- この状態に陥いると、UART2に対するほぼ全てのシステムコールが失敗します。UART2をclose()後、再度open()するまで復旧しません。
- パワーマネージメント時に出力されるUSBホストのデバッグメッセージを削除
- SDホストの電源を適切に制御するように変更
- SDホストがinactive時にSDCLKがHighとなる現象を修正
- 詳しくは、i.MX25のChip Erratumの「ENGcm02759 eSDHC: eSDHC_CLK value out of reset is not according to standard」を参照してください。
- regulatorのfixedドライバを移植
- 定電圧でオン・オフのみ制御可能なregulatorドライバです。
- アプリケーションやカーネルで複数のタイマーを処理した場合にリセットされる現象を修正
- i.MX25内蔵の汎用タイマー(GPT)のドライバに不具合がありました。
- 割り込みハンドラー内でGPIOを制御した場合にデッドロックする不具合を修正
- spin_lockデバッグが有効時にネットワークドライバがデッドロックする可能性がある不具合を修正
- SDIOデバイスにwriteした場合にデータが転送されない不具合を修正
- 4で割り切れないデータ長で且つ10バイト以下のデータをwriteした場合に不具合が発生します。
- ネットワークドライバをVLANに対応
ユーザーランド (atmark-dist-20100916)
共通
- タッチスクリーンユーティリティー(tslib-utils)を追加
- ts_calibrateによりタッチスクリーンのキャリブレーションが可能です。
Armadillo-420 (romfs-a420-1.01-1.img.gz)
- 機能的変更なし (最新のソースコードでビルド)
Armadillo-440 (romfs-a440-1.03.img.gz)
- ts_calibrateを標準インストールするように変更
- キャリブレーションデータは、コンフィグ領域に保存されるため、次回起動時も設定が反映されます。
- Armadillo-440液晶モデルの標準状態では、「TSLIB_TSDEVICE=/dev/input/event1 ts_calibrate」を実行するとキャリブレーションが開始されます。
- キャリブレーションデータを保存するには、ts_calibrate実行後、「flatfsd -s」を実行してください。
ブートローダー
Hermit-At (hermit-at-2.0.6) (loader-armadillo4x0-v2.0.6.bin)
- 一時的に信号の出力が衝突する不具合を修正
- CPUとRS-232CドライバIC間で DCD(データキャリア検出)信号が数ナノ秒衝突していました。
Hermit-At (hermit-at-2.0.5)
- TFTPをRFC2347及びRFC2348に対応(簡易実装)
- オクテットサイズを1024に変更できるようにしました。
- これにより32Mバイト以上のファイルをダウンロードすることができるようになりました。
- tftpdl/tftpbootを使用してファイルをダウンロードする場合に"Out of memory"となる不具合を修正
- リージョン境界判定処理に不具合がありました。
Hermit-At (hermit-at-2.0.4)
- tftpdl/tftpbootで16Mバイト以上のファイルをダウンロードするとリセットする不具合を修正
- ダウンロードバッファがオーバーランし、メモリを破壊していました。