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Armadillo-X1, Armadillo-IoT G3/G3L: ATDE環境でArmadilloで動作するアプリケーションを作成する

at_ito
2017年6月20日 9時40分

Armadillo-X1, Armadillo-IoT G3/G3Lでは、アプリケーション開発環境がArmadillo上で開発することが想定されており、ATDE環境でクロス開発する場合には、各種クロスライブラリのインストール等必要なため大変です。

そのため、ATDE環境でArmadilloのルートファイルシステムを動作させ、そこでアプリケーション開発する方法について紹介します。

1. Armadilloのルートファイルシステムの展開

ArmadilloサイトからダウンロードできるArmadilloのルートファイルシステムを、以下の手順でATDE上に展開します。

[ATDE ~]$ mkdir rootfs
[ATDE ~]$ sudo tar zxf debian-jessie-armhf_ax1_*.tar.gz -C rootfs

2. Armadilloのルートファイルシステムを動作させる

以下の手順を行い、Armadilloのルートファイルシステムを動作させてください。

[ATDE ~]$ sudo cp /usr/bin/qemu-arm-static rootfs/usr/bin
[ATDE ~]$ sudo chroot rootfs
[QEMU-ARM /]# cd
[QEMU-ARM ~]# 

※: プロンプトの"QEMU-ARM"はArmadilloルートファイルシステム(ARMアーキテクチャ環境)で動作していることを示します。

3. Hello Worldアプリの作成

ATDE上のArmadilloルートファイルシステム環境にて、vi等のコマンドを利用し、以下のファイルをファイル名"hello.c"で作成してください。

#include <stdio.h>
 
int main(int argc, char *argv[])
{
    printf("Hello World\n");
    return 0;
}

以下のコマンドを実行し、上記ファイルをビルドしてください。

[QEMU-ARM ~]# gcc -o hello hello.c

4. Hello Worldアプリの実行

前述の手順で作成したファイル"hello"を実際のArmadilloにコピーしてください。

Armadillo上で、以下のコマンドを実行し、helloが正常に動作することを確認してください。

[armadillo ~]# chmod +x hello
[armadillo ~]# ./hello
Hello World