サンプルコンテナで開発

コンテナイメージとは

Armadillo Base OS(以下、ABOS)上で動作するコンテナイメージをインストールすることで、ユーザーはコンテナをいちから作成することなく簡単に動作確認することができます。コンテナイメージは「SWUイメージ」と「tarファイル」で提供しています。

SWUイメージとは

ABOSではソフトウェアアップデートのために、OSやコンテナなどを格納する「SWU」というイメージ形式を使います。SWUイメージはSWUpdateによってABOS上で検証とインストールが実行されます。SWUイメージをArmadilloに転送するために、用途や状況に合わせて様々な方法を用意しています。例えば、USBメモリから読み取る、ウェブサーバーからダウンロードする、hawkBitというWebアプリケーションを使うなどがあります。

サンプルコンテナ

サンプルコンテナはすべてオープンソースで提供しているので、これらのサンプルを元に開発・製品化することができます。

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ゲートウェイコンテナ

設定ファイルを記載することで、クラウド(AWS/Microsoft Azure)への接続と以下の値の計測と設定が可能なうえ、Pythonコードで拡張してより多くの機能を追加することができます。Armadillo-IoTゲートウェイ A6Eにプリインストールされています。

Armadillo-IoTゲートウェイ A6E 標準タイプ

  • 計測:CPU 温度、RS-485、接点入力
  • 設定:接点出力

Armadillo-IoTゲートウェイ A6E +Di8+Ai4タイプ

  • 計測:CPU 温度、RS-485、接点入力、アナログ入力、入力電圧
  • 設定:接点出力、外部電源制御
対象製品
Armadillo-IoT A6E
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Node-RED™コンテナ

Node-RED™[※]は、IoTアプリケーション開発に適したオープンソースのローコード開発ツールです。「Node」と呼ばれる機能ブロックを繋ぎ合わせて作るビジュアルプログラミング環境で、PythonやJavaScriptなどのプログラミング知識がなくてもアプリケーションを作れます。PLCやリモートI/Oなどの産業機器からのデータ収集や、それらの制御を行うアプリケーション用のNodeもあり、製造業DXの内製ツールとしても注目されています。Node-REDを利用すれば、ゲートウェイコンテナの設定変更だけでは対応できない動作を、Pythonでプログラミングすることなく実現できます。

※Node-REDは、OpenJS Foundationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。

対象製品
Armadillo-IoT G4 Armadillo-IoT A6E Armadillo-X2 Armadillo-640 Armadillo-610
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Node-RED™コンテナ(漏水監視システム)

Armadillo-IoTゲートウェイ A6E Cat.1モデル(WLANコンボ搭載)とABLIC製「バッテリレス漏水センサ」を組み合わせて、SORACOMのクラウドサービスを利用した漏水監視システムを実現します。
漏水センサがBLEで送信する漏水通知をIoTゲートウェイが受信すると、パトライトの点灯で警告通知を行います。クラウドサービスを経由したアラートメール送信や、USBカメラで撮影した静止画をクラウドにアップロードすることもできます。これらの動作は、全てNode-REDフローで実装しています。Node-REDフローをコンテナに格納済みのため、SORACOM SIMを装着してSIMをアクティベーションすれば、漏水センサ情報を設定するだけで使用を開始できます。詳細な手順はHowtoページや、SORACOM DYIレシピをご覧ください。

[Howto] Armadillo-IoT A6E: 漏水監視システムをNode-REDとソラコムプラットフォームで構築する

対象製品
Armadillo-IoT A6E
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Node-RED™コンテナ(AWSデモ)

AWSを通してArmadilloの制御や状態確認ができるシステムを、あらかじめNode-RED™で構築しています。AWS IoT CoreにArmadilloを登録する処理、セキュアエレメントを使ってAWS IoT Coreに接続する処理、AWS IoT Device Shadowを使ってAWSとArmadillo間で状態をやり取りする処理をフローとして記述済みです。また、Node-REDのダッシュボード機能を使って簡単なGUIも実装されています。
システムの基盤となる部分の開発工数を軽減できるため、ユーザーはデバイスから取得したデータの加工処理の実装に注力できます。詳細な手順はHowtoページをご覧ください。

[Howto] Armadillo-IoT A6E: Node-RED™でAWSへ接続するシステムを構築する

対象製品
Armadillo-IoT A6E
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3次元姿勢推定AIエンジン コンテナ 評価版(PUX製)

MIPIカメラから入力された映像をもとにリアルタイムで姿勢推定を実行し、結果をHDMIディスプレイに出力します。PUX社の3次元姿勢推定AIエンジンは、単眼カメラから人の骨格を3次元座標で推定できることが特長です。画面には、カメラ映像+2次元姿勢推定の結果に加えて、正面、側面、上部の各視点における姿勢の推定結果も合わせて表示されます。双眼カメラを準備する必要はなく、Armadillo本体にMIPIカメラとHDMIディスプレイを接続することで、簡単に3次元姿勢推定AIエンジンの評価を開始することができます。
姿勢推定ソリューションは、医療、スポーツ、セキュリティ、マーケティングなどの分野で活用が期待されています。

※試作開発向けに提供するもので、一定の期限を以って利用不可となります。製品化して販売される場合は、PUX社にお問い合わせください。

[Howto] PUX社製 3次元姿勢推定AIエンジンの使用方法

姿勢推定の例

箱を運ぶ作業(1)

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箱を運ぶ作業(2)

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脚立作業(1)

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脚立作業(2)

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着席

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ベッド

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スポーツ

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対象製品
Armadillo-IoT G4 Armadillo-X2
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Debianコンテナ

Armadillo Base OS搭載製品の開発環境のベースとして利用できる、Debian 11(bullseye)コンテナイメージです。ABOS上でDebianを起動できるため、従来製品や他社製品と同じ環境で開発することができます。

対象製品
Armadillo-IoT G4 Armadillo-IoT A6E Armadillo-X2 Armadillo-640 Armadillo-610

ダウンロード

サンプルコンテナはArmadilloシリーズごとに提供しています。GUIツール「ABOS Web」からArmadillo本体へイメージをインストールすることで、すぐに動作を確認することができます。


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インストール方法

インストール方法の詳細は、SWU形式に関しては製品マニュアルの「Web UIからArmadilloをセットアップする(ABOS Web)」の「SWUインストール」を、tarファイルに関しては製品マニュアルの「アットマークテクノが提供するイメージを使う」をご覧ください。