at_ito
2017年7月10日 9時42分
AradilloではLinuxカーネルのコンフィギュレーションを変更した場合など、Linuxカーネルのファイルを変更して動作させることがあるかと思います。その際にコンフィギュレーションに問題があり起動しなくなった場合等は、変更前のLinuxカーネルに戻したい場合等があるかと思います。
そういった複数のLinuxカーネルを使用したい場合に使える方法についてここで紹介します。
概要
Armadillo-X1, Armadillo-IoT G3/G3Lでは、Linuxカーネルのファイルは、eMMCの第一パーティションにuImageというファイル名で保存されています。
この「uImage」というファイルをLinuxカーネルとして使用するように設定されているのはブートローダーのu-bootになります。
そのため、ここではu-bootの設定を変更し、uImage以外のファイルをLinuxとして起動させます。
例. 新しいLinuxカーネル(ファイル名: uImage2)を起動させる
まずは以下のようにArmadillo上で新しいLinuxカーネルをuImage2というファイル名で保存してください。
[armadillo ~]# mount -t vfat /dev/mmcblk2p1 /mnt [armadillo ~]# cp <新しいLinuxカーネルのファイル> /mnt/uImage2 [armadillo ~]# umount /mnt
次に保守モードを有効にして再起動してください。そうするとu-bootのプロンプトがコンソールに表示されます。
以下のようにコマンドを実行し、uImage2ファイルをLinuxカーネルとして使用するよう設定を変更してください。
=> setenv image uImage2 => saveenv
上記設定後は、uImage2ファイルをLinuxカーネルとして使用します。
Linuxカーネルのファイル指定を元に戻す方法
保守モードで起動した後、以下のコマンドを実行してください。
=> setenv image uImage => saveenv