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Armadillo-840でQWTを使ったQtグラフ表示サンプルアプリを動かす

at_ito
2014年7月28日 4時08分

QWTは、Qt上でグラフ表示などを簡単に表示することができるライブラリです。 センサーからのデータを表示するときなどに使えます。

Armadillo-840でも動作させることが可能で、センサー等の結果を表示させる場合などに便利です。

Armadillo-840でQWTのサンプルアプリを動かす手順の流れは以下の通りです。

  1. QtSvgのインストール
  2. QWTのインストール
  3. 参考: QWTを使った新規アプリケーション開発時の注意

1. QtSvgのインストール

QWTを使用するためには、QtSvgが必要です。そのため、QWTをインストールする前にQtSvgをインストールします。

このページに添付した、Armadillo-840向けのQtSvg(ファイル名: qt5svg.tar.gz)をATDE5にダウンロードしてください。

以下のコマンドを実行し、QtSvgをATDEにインストールしてください。

[ATDE ~]$ tar zxf qt5svg.tar.gz
[ATDE ~]$ cd ~/qt5svg
[ATDE ~/qt5svg]$ sudo dpkg -i *.deb
[ATDE ~/qt5svg]$ sudo cp qt_lib_svg.pri /usr/share/qt5/mkspecs/modules/

2. QWTのインストール

以下のURLからQWTのソースコードアーカイブをダウンロードしてください。 (今回はqwt-6.1.0.tar.bz2を使用します)

http://sourceforge.net/projects/qwt/files/qwt/6.1.0/

ダウンロードしたファイルをホームディレクトリに保存し、以下のコマンドを実行してQWTのソースコードを展開してください。

[ATDE ~]$ tar jxf qwt-6.1.0.tar.bz2
[ATDE ~]$ cd qwt-6.1.0/

qwtconfig.priファイルを開き、22行目のQWT_INSTALL_PREFIXの値を以下のように変更します。

    QWT_INSTALL_PREFIX    = /usr/arm-linux-gnueabihf

以下のコマンドを実行し、QWTをインストールしてください。

[ATDE ~/qwt-6.1.0]$ qmake -spec linux-arm-gnueabihf-g++ qwt.pro 
[ATDE ~/qwt-6.1.0]$ make
[ATDE ~/qwt-6.1.0]$ sudo make install

QWTのインストールのついでに、QWTに付属するサンプルアプリもビルドしておきます。

[ATDE ~]$ tar jxf qwt-6.1.0.tar.bz2
[ATDE ~]$ cd qwt-6.1.0/
[ATDE ~/qwt-6.1.0]$ cd examples/
[ATDE ~/qwt-6.1.0/examples]$ qmake -spec linux-arm-gnueabihf-g++
[ATDE ~/qwt-6.1.0/examples]$ make

3. 参考: QWTを使った新規アプリケーション開発時の注意

プロジェクトファイル(.pro拡張子)に以下の内容を追加する必要があります。

QWT_ROOT = /usr/arm-linux-gnueabihf
QMAKEFEATURES += $${QWT_ROOT}/features
CONFIG += qwt
 
include ( $${QWT_ROOT}/features/qwt.prf )

まとめ

QWTを使うために参考になるサンプルアプリが、QWTのソースコードには複数含まれます。 QWTを使ったアプリを作る際には、非常に参考になります。