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Armadillo-IoTシリーズでUSB接続のモニタを使用する。

at_takuma.fukuda
2019年9月30日 17時07分

本記事は、DisplayLink社製チップ:DL-120を搭載したデバイスでUSB2.0→Displayport変換の動作を確認した結果です。 DL-3500等のUSB3.0→HDMIのデバイスは同様の手順では動作しない事を確認しています。 USB3.0→HDMIのデバイスへの対応は改めて確認し、別記事にて掲載予定です。

Armadillo-IoTシリーズで、DisplayLink 社のチップが搭載された USB接続可能なモニタを使用する方法についてご案内します。
この記事ではArmadillo-X1を使っていますが、Armadillo-IoT G3およびG3Lでも同様の手順で実現可能です。

カーネルのコンフィグレーション

ドライバを有効にするため、カーネルのコンフィグレーションを変更します。
具体的には「Displaylink USB Framebuffer support」を有効にします。

コンフィグレーション変更の手順についてはこちらをご参考ください。
https://manual.atmark-techno.com/armadillo-x1/armadillo-x1_product_manual_ja-2.1.1/ch21.html#sct.howto-customized-image

Linux/arm 4.9.133-at8 Kernel Configuration  --->
  Device Drivers  --->
    Graphics support  --->
      Frame buffer Devices  --->
        <*>   Displaylink USB Framebuffer support


コンフィグレーション変更したカーネルをビルドし、Armadillo-X1に書き込みます。
具体的な手順は以下をご参考ください。
カーネルイメージのビルド
 下記の4以降を実行してください。
https://manual.atmark-techno.com/armadillo-x1/armadillo-x1_product_manual_ja-2.1.1/ch10.html#sct.build-linux
カーネルイメージの書き換え
https://manual.atmark-techno.com/armadillo-x1/armadillo-x1_product_manual_ja-2.1.1/ch11.html#sct.update_image_simply.linux

画面表示に必要なアプリケーションのインストール

画面表示のために必要なアプリケーションをインストールします。
Armadillo-X1をインターネットに接続可能な状態で下記を実行してください。

・X Window server(Xorg)

root@armadillo:~# apt-get update
root@armadillo:~# apt-get install xorg


・jwm(ウインドウマネージャ)

root@armadillo:~# apt-get install jwm
root@armadillo:~# echo "exec jwm" > ~/.xinitrc


以上をインストールすると、USBディスプレイを接続した状態で以下のコマンドを入力すれば、
jwmによるGUIが表示されます。

root@armadillo:~# startx

この記事で接続確認したモニタは以下のものです。
メーカ:CENTURY
型番:LCD-8000U
接続インタフェース:USB2.0ケーブル
DisplayLink社製チップ:DL-120