本記事は、DisplayLink社製チップ:DL-120を搭載したデバイスでUSB2.0→Displayport変換の動作を確認した結果です。 DL-3500等のUSB3.0→HDMIのデバイスは同様の手順では動作しない事を確認しています。 USB3.0→HDMIのデバイスへの対応は改めて確認し、別記事にて掲載予定です。
Armadillo-IoTシリーズで、DisplayLink 社のチップが搭載された USB接続可能なモニタを使用する方法についてご案内します。
この記事ではArmadillo-X1を使っていますが、Armadillo-IoT G3およびG3Lでも同様の手順で実現可能です。
カーネルのコンフィグレーション
ドライバを有効にするため、カーネルのコンフィグレーションを変更します。
具体的には「Displaylink USB Framebuffer support」を有効にします。
コンフィグレーション変更の手順についてはこちらをご参考ください。
https://manual.atmark-techno.com/armadillo-x1/armadillo-x1_product_manual_ja-2.1.1/ch21.html#sct.howto-customized-image
Linux/arm 4.9.133-at8 Kernel Configuration ---> Device Drivers ---> Graphics support ---> Frame buffer Devices ---> <*> Displaylink USB Framebuffer support
コンフィグレーション変更したカーネルをビルドし、Armadillo-X1に書き込みます。
具体的な手順は以下をご参考ください。
カーネルイメージのビルド
下記の4以降を実行してください。
https://manual.atmark-techno.com/armadillo-x1/armadillo-x1_product_manual_ja-2.1.1/ch10.html#sct.build-linux
カーネルイメージの書き換え
https://manual.atmark-techno.com/armadillo-x1/armadillo-x1_product_manual_ja-2.1.1/ch11.html#sct.update_image_simply.linux
画面表示に必要なアプリケーションのインストール
画面表示のために必要なアプリケーションをインストールします。
Armadillo-X1をインターネットに接続可能な状態で下記を実行してください。
・X Window server(Xorg)
root@armadillo:~# apt-get update root@armadillo:~# apt-get install xorg
・jwm(ウインドウマネージャ)
root@armadillo:~# apt-get install jwm root@armadillo:~# echo "exec jwm" > ~/.xinitrc
以上をインストールすると、USBディスプレイを接続した状態で以下のコマンドを入力すれば、
jwmによるGUIが表示されます。
root@armadillo:~# startx
この記事で接続確認したモニタは以下のものです。
メーカ:CENTURY
型番:LCD-8000U
接続インタフェース:USB2.0ケーブル
DisplayLink社製チップ:DL-120