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Armadillo-X1/IoT G3/G3L: overlayfsを有効化した状態でDebianパッケージをインストール、アップデートする方法

at_ito
2017年9月1日 19時04分

Armadilloには電源断対策のためのoverlayfsの機能があり、有効化するとファイルの変更がRAM上に保存されるようになります。その状態でDebianパッケージをインストール、またはアップデートした場合にRAM上に保存されるため、再起動すると元に戻ってしまい稼働中のシステムのアップデート等ができません。

そのため、ここではoverlayfsを有効化した状態で、DebianパッケージをeMMCにインストールする方法について紹介します。

eMMC 上のファイルシステムの更新の際に overlayfs のアクセスに齟齬が発生する可能性がありますので、作業を始まる前にアクセスを最低限にして、自分のアプリケーション等を停止してください。

1. ルートディレクトリをeMMCに変更

以下のコマンドを実行して、eMMC が読み取り専用になった場合は書き込み可能にしてから、ルートディレクトリを eMMC に変更してください。

[armadillo ~]# mount -o remount,rw /overlay/system
[armadillo ~]# chroot /overlay/system/

2. Debianパッケージをインストール

以下のようにapt-getコマンドを実行して、パッケージをインストールしてください。

[armadillo /]# apt-get install <パッケージ名>

※: <パッケージ名>には、インストール、またはアップデートしたいパッケージ名を入れてください。

3. 再起動で完了

インストールは完了しましたが、 overlayfsで利用しているeMMCとRAMとの間に不整合が発生する可能性がある為、再起動します。 次のように再起動してください。

[armadillo /]# exit
[armadillo ~]# reboot