at_keitaro.takahashi
2019年3月20日 17時07分
最新(2023/6/23時点)のアットマークテクノ標準出荷イメージを使用した場合、WLAN+BTコンボモジュールのファームウェアバージョンはWLAN: Rev 8.9.0.0.88、BT: TI_P2.148となります。
上記以降のファームウェアを使用して量産する場合は、十分な評価を行った上でご使用ください。
本記事では、Armadillo-IoT G3Lに搭載されているWLAN+BTコンボモジュールのファームウェアを更新する方法について紹介します。
ファームウェアのダウンロード
ATDEで以下を実行し、ファームウェアのダウンロードを行って下さい。
[ATDE ~]$ wget https://git.ti.com/cgit/wilink8-wlan/wl18xx_fw/plain/wl18xx-fw-4.bin
[ATDE ~]$ wget https://git.ti.com/cgit/ti-bt/service-packs/plain/initscripts/TIInit_11.8.32.bts
"wl18xx-fw-4.bin"がWLANのファームウェア、 "TIInit_11.8.32.bts"がBTのファームウェアとなります。
ファームウェアのアップデート
2種類のファームウェアを、ATDEにある"/lib/firmware/ti-connectivity/"以下の同名ファイルに上書きしてください。
[ATDE ~]$ sudo cp wl18xx-fw-4.bin /lib/firmware/ti-connectivity/wl18xx-fw-4.bin
[ATDE ~]$ sudo cp TIInit_11.8.32.bts /lib/firmware/ti-connectivity/TIInit_11.8.32.bts
この方法でファームウェアを上書きした場合、ATDEに含まれているDebianパッケージ「firmware-ti-connectivity」の内容が上書きされてしまうことにご注意ください。
その後、「Armadillo-IoT ゲートウェイ G3L 製品マニュアル 11.2. Linuxカーネルをビルドする」に従いLinuxカーネルをビルドすることで、生成されたuImageの中にファームウェアが取り込まれます。
生成されたuImageを使用してArmadilloを起動することにより、WLAN+BTコンボモジュールのファームウェアを更新することが可能です。
WLANファームウェア 8.9.1.0.0以降を使用する場合、Linuxカーネルに以下のpatchを適用した上でビルドを行ってください。
https://git.ti.com/cgit/wilink8-wlan/build-utilites/commit/?h=r8.8&id=7a344003463805161cbbc892f65e52a8c3afab15
https://git.ti.com/cgit/wilink8-wlan/build-utilites/commit/?h=r8.8&id=7a344003463805161cbbc892f65e52a8c3afab15
ファームウェアのバージョンを確認する
WLAN、BTのファームウェアバージョンは、ATDE上で以下のコマンドを実行することにより確認することができます。
WLAN
[ATDE ~]$ strings /lib/firmware/ti-connectivity/wl18xx-fw-4.bin |grep "FRev 8\.9"
FRev 8.9.0.0.88
BT
[ATDE ~]$ strings /lib/firmware/ti-connectivity/TIInit_11.8.32.bts |grep "TI_P2"
# Version : TI_P2.148
WLANのファームウェアについては、Armadillo上で以下のコマンドを実行することでも確認が可能です。
[armadillo ~]# dmesg | grep "wlcore: firmware"
[ 11.823018] wlcore: firmware booted (Rev 8.9.0.0.88)