本FAQではSDカードを選定する際のポイントについて解説します。
目次
SDカードの書換回数の上限は十分か?
SDカードには書換回数の上限が存在します。
書換回数の上限を超えたSDカードでは、以下の様な問題が発生することを確認しています。
- SDホストコントローラからデータの書き込みを行なっても、SDカードにデータが書き込まれない。
- SDカードが認識されない。
いずれも発生すると致命的な問題です。
この問題を回避するには、システムがどのくらいSDカードを書き換えるのかを考えて設計し、 システムに適したSDカードを選定するのがポイントです。
書換回数の上限はSDカードに使用されるNANDフラッシュメモリの種類に大きく依存します。 種類は SLC、MLC、TLC が存在し、それぞれ書換回数の上限は、SLC:10万回、MLC:1万回、TLC:1000回ほどと言われています。
SDカードの仕様は固定されているか?
民生用のSDカードは同じ型番でも、内部のSDカードコントローラやファームウェア、フラッシュメモリが変わってしまう場合があります。 結果、製品の開発時の評価で正常に動作していたのにも関わらず、SDカードのロットが変更後に動作しなくなるという問題が発生する事があります。
この問題を避けるには、仕様固定のSDカードを選定することがポイントです。
仕様固定とは、型番と仕様が1対1で対応していることを指します。
下記で公開しているSDカードのうち、「アットマークテクノ推奨」と記載されているものは、仕様固定されているものだけを掲載しています。
参考情報
問題発生時にSDカードメーカーへ解析を依頼できるか?
万が一、SDカードで問題が発生した際にメーカーへ解析を依頼できれば、 スムーズに問題の解決、対策が行える可能性が高まります。
「問題が発生してからSDカードメーカーに問い合わせてみたけど、メーカー解析を依頼できないものだった」となると、 問題解決までに多くの時間と労力を消費してしまう事にもなりかねません。
SDカードメーカーへ解析を依頼できるかは、選定の際には必ず確認しておきたいポイントです。