Armadillo-640 + BT/THオプションモジュール上でpc-ble-driverを使用し、消費電流の測定を行いました。
本Howtoではその概要と結果についてまとめます。
使用したもの
- Armadillo-640 + BT/THオプションモジュール ×2セット
- Armadillo-640 ACアダプタ 5V/2.0A EIAJ#2
- オシロスコープ DSOX1204A 100MHz Keysight Technologies
- 電流プローブ N2774A Keysight Technologies
- 電流プローブ用電源 N2775A Keysight Technologies
測定項目
消費電流の測定は以下の2項目について行いました。
- アイドル時
- 通信時
アイドル時は、Armadillo-640 + BT/THオプションモジュールにpc-ble-driverのファームウェアを書き込み、ログイン待機時の消費電流を測定しました。
通信時は、pc-ble-driverを使用するために必要な電流値が最も高くなる条件として、以前、「Armadillo-640 + BT/THオプションモジュール + pc-ble-driverスループット測定」で公開したプログラムを使用し、LE 1M PHYによる通信を行ったときのセントラル側の消費電流を測定しました。
準備
Armadillo-640とBT/THオプションモジュールのセットアップ
使用するArmadillo-640のソフトウェア構成は以下のとおりです。
ソフトウェア | ダウンロード |
---|---|
Linuxカーネル | v4.14-at35 |
DTB | v4.14-at35 |
ブートローダー | v2018.03-at9(UART3) |
ユーザーランド | v20210224(buster) |
Armadillo-640とBT/THオプションモジュールのセットアップは「Armadillo-640 + BT/THオプションモジュールでLE Coded PHY(Long-range モード)」と同様の手順で、pc-ble-driverのアプリケーションがArmadillo-640上で実行できるように設定します。
pc-ble-driverを使用したプログラムの準備
本測定で使用したpc-ble-driverのソースコードはこちらからダウンロードできます。
スループット測定プログラムについては、「Armadillo-640 + BT/THオプションモジュール + pc-ble-driverスループット測定」をご覧ください。
測定方法
消費電流測定は以下の写真のように、Armadillo-640に接続しているACアダプタに電流プローブを接続しました。
今回測定した消費電流値は、消費電流の値が周期的に変動しているため、5秒間の消費電流の値から平均値を取りました。
測定結果
測定結果は以下のようになりました。
Armadilloの状態 | 平均消費電流[mA] | 増加[mA] | 増加率[%] |
---|---|---|---|
アイドル時 | 150.24 | --- | --- |
通信時 | 205.28 | 55.04 | 36.63 |
オシロスコープの電流波形を以下に示します。
- アイドル時
- 通信時