この Howtoでは、Armadillo に Debian を入れて、Chromium (Google Chromeのオープンソース版) を Fullscreen (フルスクリーン)で動作させる方法を紹介します。 2014年3月20日現在、Debian armhf は Chromium をサポートしていません。そこで、Raspbian (Raspberry Pi 用の Debian)からパッケージを持ってきて入れてみます。
必要な起動オプションは、以下の2つです。
--window-size=1920,1080
--window-pos=0,0
Chromiumの画面サイズは「幅」と「高さ」を指定します。画面サイズにあわせて指定する値を選択してください。画面を描画する位置は、「x」と「y」座標で指定します。フルスクリーンにするのであれば、「0,0
」の指定で問題ありません。
Chromiumにはキオスクモードもあります。Fullscreen で使う場合には、こちらも便利です。ブラウザーを自由に利用させる場合は、incognitoモードを指定し、ページキャッシュや個人情報をブラウザーに保存しないようにしても良いでしょう。
--kiosk
--incognito
その他のオプションは、下記のページが詳しいです。
- http://peter.sh/experiments/chromium-command-line-switches/
- http://www.chromium.org/developers/how-tos/run-chromium-with-flags
この Howtoは、Armadillo に Debian がインストールされている前提です。ドキュメントを参照しDebianシステムを構築してください。構築が終わったら、Debianを起動させログインしてください。以下はログイン後からの手順です。
- パッケージ情報の更新
- X Serverをインストール
- Chromiumが必要とするパッケージをインストール
- Chromiumをインストール
- 日本語フォントのインストール
- フルスクリーンでchromiumを起動
パッケージ情報の更新
[armadillo ~]# apt-get update
[armadillo ~]# apt-get upgrade
X Serverをインストール
[armadillo ~]# apt-get install xserver-xorg-core xserver-xorg-input-all xserver-xorg-video-fbdev
インストールした X Server は、以下のコマンドで動作確認することができます。
[armadillo ~]# Xorg -retro
Chromiumが必要とするパッケージをインストール
[armadillo ~]# apt-get install gconf-service libasound2 libatk1.0-0 libbz2-1.0 libcairo2 libcups2 libdbus-1-3 libevent-2.0-5 libexpat1 libflac8 libfontconfig1 libfreetype6 libgcc1 libgconf-2-4 libgcrypt11 libgdk-pixbuf2.0-0 libglib2.0-0 libgnome-keyring0 libgtk2.0-0 libjpeg8 libnspr4 libnss3 libpango1.0-0 libpng12-0 libpulse0 libspeex1 libstdc++6 libudev0 libvpx1 libx11-6 libxext6 libxfixes3 libxml2 libxrender1 libxslt1.1 libxss1 xdg-utils
すでにインストールされているパッケージもあると思いますが、一応全部列挙しておきます。
Chromiumをインストール
[armadillo ~]# wget http://archive.raspbian.org/raspbian/pool/main/c/chromium-browser/chromium-inspector_22.0.1229.94~r161065%2bdfsg-0.1%2brpi1_all.deb
[armadillo ~]# wget http://archive.raspbian.org/raspbian/pool/main/c/chromium-browser/chromium_22.0.1229.94~r161065%2bdfsg-0.1%2brpi1_armhf.deb
[armadillo ~]# dpkg -i *.deb
Chromiumのパッケージ名は、howto 作成時のバージョン番号がついています。もしファイルがなくなっている場合は、下記 URLからさがしてください。
日本語フォントのインストール
[armadillo ~]# apt-get install ttf-takao
フルスクリーンでchromiumを起動
[armadillo ~]# Xorg -v -s 0 &
[armadillo ~]# su atmark
[armadillo ~]$ DISPLAY=:0 chromium --window-size=1920,1080 --window-pos=0,0