本 Howto では、Armadillo-9 に X Window System をセットアップし、Web ブラウザを起動するまでの方法を紹介します。
おおまかな手順は以下のようになります。
- Debianの準備
- X Window System のインストール
- X Window System の起動
- X アプリケーションのインストールと実行
Armadillo-440 液晶モデルで X Window System を使用する方法については「Howto: Armadillo-440 液晶モデル を使用して Debian 上で X.org を使ってみる」をご覧ください。
1. Debianの準備
Debianが準備されていない場合は、最初にDebianのセットアップを行ってください。 また、インターネットに接続できるようにネットワークを設定してください。
2. X Window System のインストール
ディスプレイに接続してArmadillo-9を起動後、最初に日本語を表示できるようにします。
[armadillo ~]# apt-get update [armadillo ~]# apt-get install xfonts-base [armadillo ~]# apt-get install jfbterm
次にX Window Systemをインストールします。
[armadillo ~]# apt-get install x-window-system-core
x-window-system-coreのインストール中、キーボードやマウス、ディスプレイの 設定について質問されますが、sargeとetchで内容が異なります。
sargeの場合、インストール中にいろいろ質問されますが、ほとんどはそのままreturnを押せばよいです。 変更したほうが良い部分は、
- キーボードモデルの選択 : pc106(使用しているキーボードによります)
- キーボードレイアウト : jp(使用しているキーボードによります)
- マウスポートの選択 : /dev/input/mice
- 解像度 : 640 x 480 だけ選択
- 色の深度のビット数 : 16bit
ぐらいです。
etchの場合、解像度以外は自動で設定されますので、
- 解像度 : 640 x 480 だけ選択
とした後、viで以下の修正を行ってください。
[armadillo ~]# vi /etc/X11/xorg.conf .. Section "Module" .. #Load "glx" # <--- コメントアウト .. Section "Screen" .. DefaultDepth 16 # <--- depthを16bitに変更
※解像度や色の深度を変更したい場合は 解像度と色深度の変更 を参照してください。
3. X Window System の起動
X Window Systemを起動します。
[armadillo ~]# startx
しばらくしても何も画面上に表示されない場合や、ずれなどがある場合「Ctrl」+「Alt」+「Back space」とキー操作をしてX Window Systemを終了させたあと、下記設定ファイルの"Monitor"セクションを編集し周波数を適切に変更して下さい。
- sarge: /etc/X11/XF86Config-4
- etch: /etc/X11/xorg.conf
そして、編集を保存後に再度startxを実行してみてください。
4. X アプリケーションのインストールと実行
ウィンドウマネージャとしてWindowMakerを、またブラウザとしてFirefoxをインストールして実行してみます。このさいに日本語表示のためTrueTypeFontのインストールも行います。
[armadillo ~]# apt-get install wmaker [armadillo ~]# apt-get install ttf-sazanami-gothic [armadillo ~]# apt-get install mozilla-firefox-locale-ja [armadillo ~]# startx
WindowMaker がマネージャとして起動すると思います。マウスを右クリックして"Mozilla Firefox"を選択すると、しばらくしてブラウザが起動します。
Firefox だとちょっと重い場合 chimera2 などをインストールすれば、より快適に使用できるでしょう。