tmpfsは、一時的にデータを格納するために使えるファイルシステムです。データはHDDやUSBメモリなど物理的なストレージに格納されません。
tmpfsが有効な状況は、データの一時保存領域です。フラッシュメモリやUSBメモリ(中身はフラッシュメモリの場合が多い)など書き込み回数に制限がある[1]メディアに頻繁にデータを書き込むと、メディアを破壊してしまいます。tmpfsを一時領域に使用し、フラッシュメモリにはまとめて書き込むようにすることで、フラッシュメモリの寿命を伸ばすことができます。
マウントするには以下コマンドを入力します。Armadillo-210はデフォルトでtmpfsの機能が有効になっていません[2]。例では、tmpfsを「/mnt」ディレクトリにマウントします。
mount -t tmpfs tmpfs /mnt
tmpfsは、データを保存する媒体としてRAMを使用します。このRAMはカーネルやアプリケーションが使用する領域と同じですので、無制限に使用すると OOM(Out of Memory)を起します。OOMを防ぐために、tmpfsではファイルシステムのサイズを指定することが可能です。
ファイルシステムのサイズを1MBに制限するには
mount -t tmpfs -o size=1M tmpfs /mnt
とします。
[1] フラッシュメモリの場合、10万回から100万回。FATやFAT32のようにファイルが書き込まれるたびにファイルシステム情報を書き換えるファイルシステムの場合は、注意が必要
[2] tmpfsの機能はカーネル設定で以下のように有効にします。
File systems --->
Pseudo filesystems --->
[*] Virtual memory file system support (former shm fs)