Armadillo-IoT G4に対してSWUpdateでファイルを書き込むためには、予め鍵情報を書き込んでおく必要があります。
そのため、出荷状態のArmadillo-IoT G4にSWUpdateで各種ファイルを書き込む場合、
通常であれば、鍵情報などを含む初期設定用のswuイメージを使ってSWUpdateを1度実行し、
その上で他のファイルを書き込むためのswuイメージを使ってもう1度SWUpdateを行う必要があります。
実は、初期設定用のswuイメージとそれ以外のファイルを書き込むためのswuイメージを統合させて、
一つのswuイメージで、鍵情報の書込みとそれ以外のファイルの書込みの両方を一度に行う事が可能です。
initial_setup.descについて
mkswuで以下のコマンドを実行して初期設定を行うと、initial_setup.swuが作成されます。
[ATDE ~]$ mkswu --init
このinitial_setup.swuを使ってSWUpdateを実行することで、鍵情報等を書き込むのですが、 この時、同じディレクトリ内にinitial_setup.descファイルが作成されています。
複数のdescファイルを使ったswuイメージの作成
mikswuでdescファイルからswuイメージを作成する場合、通常は以下のようにコマンドを実行します。
[ATDE ~]$ mkswu hoge.desc
上記のように実行すると、引数で指定したdescファイルの内容に基づいて「hoge.swu」というファイルが作成されます。
mkswuコマンドを実行する際に、複数のdescファイルを指定すると、それらのdescファイルを組み合わせてswuイメージを作成します。
例えば、ルートファイルシステムのアップデートについて定義した「hoge1.desc」と、
コンテナイメージのアップデートについて定義した「hoge2.desc」がある場合、
[ATDE ~]$ mkswu hoge1.desc hoge2.desc
のように実行すると、ルートファイルシステムをアップデートしてからコンテナイメージを書き込むswuイメージが作成されます。
この時、作成されるswuイメージのファイル名は第1引数のdescファイルのファイル名に依存するので、「hoge1.swu」となります。
initial_setup.descファイルとそれ以外のファイルを組み合わせたswuイメージ
initaila_setup.dewcファイルも、上記と同様に他のdescファイルと組み合わせてswuイメージを作成する事が出来ます。
ただし注意すべき点として、initial_setup.swuが格納されているmkswuディレクトリの直下で以下のようにコマンドを実行すると、
initial_setup.swuファイルが上書きされてしまいます。
[ATDE ~]$ mkswu initial_setup.desc hoge1.desc
そのため、このような場合は以下のようにオプションで作成するswuイメージのファイル名を指定することをお勧めいたします。
[ATDE ~]$ mkswu -o hoge.swu initial_setup.desc hoge1.desc