Armadillo-IoT G4にシキノハイテック社製MIPI出力カメラモジュール KBCR-S08MMを接続して使用するための手順をご紹介します。
動画
準備
設定ファイルを書き換えて、フラットケーブルを接続するだけで使用可能となります。
DTS overlayの編集
CON10にMIPIカメラを接続する際、それぞれのカメラのピンアサインに合わせて、
CON10のピンアサインを変更する必要があります。
Device Treeをカスタマイズすることでピンアサインを変更できます。
KBCR-S08MMの場合は、プリセットされている「armadillo_iotg_g4-con10-ox01f10.dtbo」をDTS overlayで読み込むことで対応出来ます。
以下のように/boot/overlays.txtを書き換えて保存し再起動すると、CON10のピンアサインがKBCR-S08MMに対応した状態で起動します。
[armadillo ~]# vi /boot/overlays.txt fdt_overlays=armadillo_iotg_g4-con10-ox01f10.dtbo [armadillo ~]# persist_file -vp /boot/overlays.txt
フラットケーブルの接続
Armadillo-IoT G4のCON10にKBCR-S08MMのフラットケーブルを接続します。
この時、必ずArmadillo-IoT G4の電源アダプタは取り外しておいてください。
フラットケーブルを接続する際、Armadillo-IoT G4のCON10のピン1~15とKBCR-S08MMのピン15~ピン1が接続されるようにしてください。
動作確認
実際にカメラから画像を取得し、画面に表示させてみます。
Armadillo-IoT G4の製品マニュアルを参考にGStreamer の v4l2src エレメントを使って、カメラから入力された画像を画面に表示させます。
実施の前提事項は以下の通りです。構成などが異な鵜場合はデバイス名などを適宜変更してください。
- USBカメラなどのKBCR-S08MM以外のカメラデバイスは接続していない
- KBCR-S08MMは/dev/video2および/dev/video3として認識されている
- HDMIでディスプレイに接続している
コンテナ作成イメージ取得
以下を参考に、当社から配布しているDebianのコンテナイメージを使用してコンテナ構築の準備を行います。
9.1.3. アットマークテクノが提供するイメージを使う
ファイルダウンロード [armadillo ~]# wget https://armadillo.atmark-techno.com/files/downloads/armadillo- iot-g4/container/at-debian-image-v1.0.5.tar ファイル読み込み [armadillo ~]# podman load -i at-debian-image-v1.0.5.tar
コンテナ作成・起動
以下を参考に、コンテナを作成します。
9.3.2. GStreamer 実行用コンテナを作成する
[armadillo ~]# podman run -it --name=gst-example \ --env=XDG_RUNTIME_DIR=/tmp \ --volume=/sys:/sys \ --volume=/dev:/dev \ --volume=/run/udev:/run/udev \ --volume=/opt/firmware:/opt/firmware \ --privileged \ localhost/at-debian-image:latest /bin/bash
パッケージインストール
GStreamer等のパッケージをインストールしておきます。
GStreamerインストール [container /]# apt install gstreamer1.0-imx libgstreamer-imx gstreamer1.0-plugins-bad \ libgstreamer-plugins-bad1.0-0 gstreamer1.0-plugins-base libgstreamer-plugins-base1.0-0 \ gstreamer1.0-plugins-good libgstreamer1.0-0 gstreamer1.0-tools gstreamer1.0-imx-tools v4l-utilsインストール [container /]# apt-get install v4l-utils
カメラ情報の確認
v4l2-ctlを使用して接続されているカメラデバイスの情報を確認します。
カメラデバイス一覧表示 [container /]# v4l2-ctl --list-device /dev/video2の詳細確認 画面サイズなどが確認出来ます。 [container /]# v4l2-ctl -d /dev/video2 --list-formats-ext
画像表示
カメラから入力された画像をHDMIで接続したディスプレイに表示します。
デスクトップ環境の起動 [container /]# weston --tty=1 & GStreamer実行 [container /]# gst-launch-1.0 v4l2src device=/dev/video2 \ ! video/x-raw,width=1344,height=1020,framerate=30/1 \ ! waylandsink window-width=1344 window-height=1020