Alpine Linux環境を動作させる簡易的な手順です。
Armadillo-IoT(G4/A6E)/X2を入手後に取り急ぎ動かす場合や、ちょっとした動作を確認する場合に、
手早くAlpine Linux環境を動作させる想定です。
ここでは、手順のみに絞り込んでいます。全体的な流れや各手順の説明は下記が参考になります。
Armadillo Base OS:コンテナでの開発を簡単にする方法
本格的にAlpine Linux環境で開発する場合には、コンフィグファイルの準備などの手順(※)が必要になってきます。
※)ここでは、この手順は含んでいません。後述の補足説明のリンク先を参照ください。
備考)以下手順では、Alpine Linux環境をmycon0という名前のコンテナで動かします。
1. Alpine Linux環境を構築して、Alpine Linux環境に入る
1-1. Armadillo-IoT(G4/A6E)/X2に電源を投入してログインします。
1-2. Armadillo-IoT(G4/A6E)/X2をインターネットに接続可能なネットワークに接続します。
1-3. 下記の順でコマンド実行します。(コマンドの説明は後述の補足説明を参照ください)
armadillo:~# podman stop -a armadillo:~# abos-ctrl podman-storage --disk armadillo:~# podman pull docker.io/alpine:latest armadillo:~# podman run -it --name=mycon0 --privileged docker.io/alpine:latest /bin/sh
以上で、Alpine Linux環境(mycon0という名前のコンテナ)に入った状態になります。
2. Alpine Linux環境から出る
Alpine Linux環境から出るには、exitコマンドを実行します。
/ # exit
3. 再度、Alpine Linux環境に入る
再度、Alpine Linux環境(※)に入るには下記のコマンドを実行します。
※)ここでは、手順1で作成したmycon0という名前のコンテナ
armadillo:~# podman start mycon0 armadillo:~# podman attach mycon0
以降、Alpine Linux環境から出るのは上記手順2、Alpine Linux環境に入るのは上記手順3になります。
補足)上記手順内の説明
手順1-3で実行したコマンドの説明です。
armadillo:~# podman stop -a
実行中のコンテナをすべて停止します。(実行中のコンテナがあると、次の手順でpodmanの保存先を変更できないため)
armadillo:~# abos-ctrl podman-storage --disk
podmanの保存先(ここでは、Alpine Linux環境の保存先)を、
RAM(電源OFFにすると消える)
eMMC(電源OFFにしても残る)
から選択します。
ここでは、コマンド末尾の"--disk"でeMMC(電源OFFにしても残る)に設定しています。
なお、この状態で電源OFFする場合は、podmanの保存先(eMMC)の内容が壊れないよう、
電源OFFの前にpoweroffコマンドでシャットダウンしておく必要があります。
参考)
Armadillo-IoT ゲートウェイ G4製品マニュアル(v1.x.x)「9.5.5.2. イメージを eMMC に保存する方法」
armadillo:~# podman pull docker.io/alpine:latest
Alpine Linux環境を構築するためのコンテナイメージを、Docker Hubからダウンロードしています。
参考)
Armadillo-IoT ゲートウェイ G4製品マニュアル(v1.x.x)「9.4.2.1. イメージからコンテナを作成する」
Armadillo Base OS:コンテナイメージの取得方法
armadillo:~# podman run -it --name=mycon0 --privileged docker.io/alpine:latest /bin/sh
このpodman runコマンドで行われていることを要約すると下記のとおりです。
・Alpine Linux環境をmycon0という名前のコンテナで作成(--name=mycon0、docker.io/alpine:latest)
・このAlpine Linux環境には、全権限と全てのデバイスへのアクセスを許可(--privileged)
・このAlpine Linux環境に入る(-it、/bin/sh)
ここでは簡易的な設定に絞っていますが、デバイスやファイルへのアクセス制限などの設定や、自動起動する場合は、
予めコンフィグファイルを作成しておくと便利です。
コンフィグファイルを使った方法は下記が参考になります。
参考)
Armadillo-IoT ゲートウェイ G4製品マニュアル(v1.x.x)「9.4.2.1. イメージからコンテナを作成する」
Armadillo Base OS:コンテナの自動起動とconfファイルの説明(改訂版)