製品アップデート

Armadillo-9/200シリーズ用カーネル2.6.26(pre0)ベータリリース

2009年9月28日19時52分

Armadillo-9/200シリーズ対応のカーネル2.6.26ベータリリース版を公開しました。カーネルのバージョンはバージョン2.6.26-at4-ep93xx-port-pre0です。

対応製品

  • Armadillo-220
  • Armadillo-9

上記以外のボードはサポートされません。

注意事項

本リリースは正式バージョン公開前のベータリリースです。動作不具合等を引き起こす可能性がありますので、ご了承、ご注意の上ご利用下さい。動作不具合を発見した場合は、メーリングリストに投稿をお願いいたします。

ダウンロード

ソースアーカイブおよびイメージファイルは以下からダウンロードすることができます。イメージファイルの作成に使用したatmark-distはv20090318です。

ソースアーカイブ

カーネル: linux-2.6.26-at4-ep93xx-port-pre0.tar.gz

Armadillo-220 フラッシュイメージ

カーネル: linux-a220-ep93xx-port-pre0.bin.gz

ユーザランド: romfs-a220-recover-ep93xx-port-pre0.img.gz

Armadillo-9 フラッシュイメージ

カーネル: linux-a9-ep93xx-port-pre0.bin.gz

ユーザランド: romfs-a9-ep93xx-port-pre0.img.gz

ビルド手順

開発環境およびatmark-distに変更はありません。atmark-distのビルド方法についての詳しい情報は、ダウンロードページの「Atmark Dist 開発ガイド」をごらんください。

atmark-distのコンフィギュレーションで指定するボード名(AtmarkTechno Products)には以下のいずれかを指定してください。

Armadillo-9

  • Armadillo-9

Armadillo-220

  • Armadillo-220.Base
  • Armadillo-220.Recover

ドライバ

いくつかのドライバが未実装または動作未検証となっています。

Armadillo-9, Armadillo-220共通

ドライバ 説明
シリアル 実装済み
RTC 実装済み
LAN 実装済み
USB 動作未検証
GPIO 実装済み

Armadillo-9専用

ドライバ 説明
コンパクトフラッシュ 未実装
VGA 未実装
IDE 未実装

Armadillo-220専用

ドライバ 説明
NAND 実装済み
LED 実装済み
タクトスイッチ 実装済み

RTCドライバ

RTCドライバに対応するカーネルのコンフィギュレーションは以下を参照してください。デフォルトでは無効になっています。

Device Drivers  --->
  <*> Real Time Clock  --->
    <*>   S-353XXA

hwclockはBusyboxに含まれます。ユーザランドのコンフィギュレーションで以下の項目を選択してください。

BusyBox  --->
  [*] hwclock

RTCのデバイスノードを修正します。

[armadillo ~]$ rm -f /dev/rtc
[armadillo ~]$ mknod /dev/rtc c 254 0

GPIOドライバ

以下の2つのドライバが実装されています。

sysfs対応GPIOドライバ

sysfs対応GPIOドライバに対応するカーネルのコンフィギュレーションは以下を参照してください。デフォルトで有効になっています。

Device Drivers  --->
  GPIO Support  --->
    <*> GPIO driver using sysfs for ep93xx

sysfs対応GPIOドライバが有効になっている場合、/sys/devices/platform/ep93xx-gpio.0/ports/以下のファイルを操作することでGPIOを制御することができます。以下はGPIOを制御するコマンド例です。

[armadillo ~]$ cd /sys/devices/platform/ep93xx-gpio.0/ports/
[armadillo ~]$ ls -1
gpio0_data
gpio0_debounce
gpio0_dir
    :
    :
[armadillo ~]$ cat gpio0_data        # GPIO0の値を確認
1
[armadillo ~]$ echo 1 > gpio0_dir    # GPIO0を書き込み可能に
[armadillo ~]$ echo 0 > gpio0_data    # GPIO0に0を書き込み
[armadillo ~]$ cat gpio0_data
0
ファイル 説明
gpioX_data GPIO Xの値
gpioX_debounce GPIO Xのデバウンス(1でチャタリング防止)
gpioX_dir GPIO Xのディレクション(1でgpioX_dataへの書き込み可能)

キャラクタデバイス版GPIOドライバ

キャラクタデバイス版GPIOドライバに対応するカーネルのコンフィギュレーションは以下を参照してください。このドライバはカーネル2.6.12.3-a9と同様のインターフェースを提供するためにデフォルトで有効になっています。

Device Drivers  --->
  Character devices  --->
    <*> Armadillo-210/220/230/240 GPIO driver

キャラクタデバイス版GPIOドライバが有効になっている場合、atmark-distに含まれるgpioctrlを使用できるようになります。

NANDドライバ

NANDドライバに対応するカーネルのコンフィギュレーションは以下を参照してください。デフォルトでは無効になっています。

Device Drivers  --->
  <*> Memory Technology Device (MTD) support  --->
    <*>   NAND Device Support  --->
      <*>   Support for ep93xx
  <*> Real Time Clock  --->
    <*>   S-353XXA

LEDドライバ

以下の2つのドライバが実装されています。

LEDクラス対応LEDドライバ

LEDクラス対応LEDドライバに対応するカーネルのコンフィギュレーションは以下を参照してください。このドライバはカーネル2.6.12.3-a9と同様のインターフェースを提供するためにデフォルトで有効になっています。

Device Drivers  --->
  [*] LED Support  --->
    <*>   LED Support for the Armadillo-2x0

sysfs対応GPIOドライバが有効になっている場合、/sys/class/led/以下のファイルを操作することでLEDを制御することができます。以下はLEDを制御するコマンド例です。

[armadillo ~]$ cd /sys/class/led/
[armadillo ~]$ ls
green@ red@
[armadillo ~]$ cd red            # LED(赤)
[armadillo ~]$ ls
brightness  device@     subsystem@  trigger     uevent
[armadillo ~]$ echo 1 > brightness    # LED(赤)を点灯
[armadillo ~]$ echo 0 > brightness    # LED(赤)を消灯
[armadillo ~]$ cat trigger        # トリガの確認
none timer hertbeat [default-on]
[armadillo ~]$ echo timer > trigger    # トリガをタイマに変更
[armadillo ~]$ ls
brightness  delay_on    subsystem@  uevent
delay_off   device@
[armadillo ~]$ echo 1000 > delay_off; echo 1000 > delay_on    # 1000ミリ秒間隔で点滅

キャラクタデバイス版LEDドライバ

キャラクタデバイス版LEDドライバに対応するカーネルのコンフィギュレーションは以下を参照してください。デフォルトで有効になっています。

Device Drivers  --->
  Character devices  --->
    <*> Armadillo-210/220/230/240 LED driver

インプットレイヤ対応タクトスイッチドライバが有効になっている場合、atmark-distに含まれるledctrlを使用できるようになります。

タクトスイッチドライバ

以下の2つのドライバが実装されています。

インプットレイヤ対応タクトスイッチドライバ

インプットレイヤ対応タクトスイッチドライバに対応するカーネルのコンフィギュレーションは以下を参照してください。デフォルトで有効になっています。

Device Drivers  --->
  Input device support  --->
    [*]   Miscellaneous devices  --->
      <*>   Input switch support for the ep93xx

インプットレイヤ対応タクトスイッチドライバが有効になっている場合、atmark-distに含まれるswmgrを使用できるようになります。

キャラクタデバイス版タクトスイッチドライバ

キャラクタデバイス版タクトスイッチドライバに対応するカーネルのコンフィギュレーションは以下を参照してください。デフォルトでは無効になっています。

Device Drivers  --->
  Character devices  --->
    <*> Armadillo-220/230/240 Tact Switch driver