Armadillo-9/200シリーズ対応のカーネル2.6.26ベータリリース版を公開しました。カーネルのバージョンはバージョン2.6.26-at4-ep93xx-port-pre0です。
対応製品
- Armadillo-220
- Armadillo-9
上記以外のボードはサポートされません。
注意事項
本リリースは正式バージョン公開前のベータリリースです。動作不具合等を引き起こす可能性がありますので、ご了承、ご注意の上ご利用下さい。動作不具合を発見した場合は、メーリングリストに投稿をお願いいたします。
ダウンロード
ソースアーカイブおよびイメージファイルは以下からダウンロードすることができます。イメージファイルの作成に使用したatmark-distはv20090318です。
ソースアーカイブ
カーネル: linux-2.6.26-at4-ep93xx-port-pre0.tar.gz
Armadillo-220 フラッシュイメージ
カーネル: linux-a220-ep93xx-port-pre0.bin.gz
ユーザランド: romfs-a220-recover-ep93xx-port-pre0.img.gz
Armadillo-9 フラッシュイメージ
カーネル: linux-a9-ep93xx-port-pre0.bin.gz
ユーザランド: romfs-a9-ep93xx-port-pre0.img.gz
ビルド手順
開発環境およびatmark-distに変更はありません。atmark-distのビルド方法についての詳しい情報は、ダウンロードページの「Atmark Dist 開発ガイド」をごらんください。
atmark-distのコンフィギュレーションで指定するボード名(AtmarkTechno Products)には以下のいずれかを指定してください。
Armadillo-9
- Armadillo-9
Armadillo-220
- Armadillo-220.Base
- Armadillo-220.Recover
ドライバ
いくつかのドライバが未実装または動作未検証となっています。
Armadillo-9, Armadillo-220共通
ドライバ | 説明 |
---|---|
シリアル | 実装済み |
RTC | 実装済み |
LAN | 実装済み |
USB | 動作未検証 |
GPIO | 実装済み |
Armadillo-9専用
ドライバ | 説明 |
---|---|
コンパクトフラッシュ | 未実装 |
VGA | 未実装 |
IDE | 未実装 |
Armadillo-220専用
ドライバ | 説明 |
---|---|
NAND | 実装済み |
LED | 実装済み |
タクトスイッチ | 実装済み |
RTCドライバ
RTCドライバに対応するカーネルのコンフィギュレーションは以下を参照してください。デフォルトでは無効になっています。
Device Drivers --->
<*> Real Time Clock --->
<*> S-353XXA
hwclockはBusyboxに含まれます。ユーザランドのコンフィギュレーションで以下の項目を選択してください。
BusyBox --->
[*] hwclock
RTCのデバイスノードを修正します。
[armadillo ~]$ rm -f /dev/rtc
[armadillo ~]$ mknod /dev/rtc c 254 0
GPIOドライバ
以下の2つのドライバが実装されています。
sysfs対応GPIOドライバ
sysfs対応GPIOドライバに対応するカーネルのコンフィギュレーションは以下を参照してください。デフォルトで有効になっています。
Device Drivers --->
GPIO Support --->
<*> GPIO driver using sysfs for ep93xx
sysfs対応GPIOドライバが有効になっている場合、/sys/devices/platform/ep93xx-gpio.0/ports/以下のファイルを操作することでGPIOを制御することができます。以下はGPIOを制御するコマンド例です。
[armadillo ~]$ cd /sys/devices/platform/ep93xx-gpio.0/ports/
[armadillo ~]$ ls -1
gpio0_data
gpio0_debounce
gpio0_dir
:
:
[armadillo ~]$ cat gpio0_data # GPIO0の値を確認
1
[armadillo ~]$ echo 1 > gpio0_dir # GPIO0を書き込み可能に
[armadillo ~]$ echo 0 > gpio0_data # GPIO0に0を書き込み
[armadillo ~]$ cat gpio0_data
0
ファイル | 説明 |
---|---|
gpioX_data | GPIO Xの値 |
gpioX_debounce | GPIO Xのデバウンス(1でチャタリング防止) |
gpioX_dir | GPIO Xのディレクション(1でgpioX_dataへの書き込み可能) |
キャラクタデバイス版GPIOドライバ
キャラクタデバイス版GPIOドライバに対応するカーネルのコンフィギュレーションは以下を参照してください。このドライバはカーネル2.6.12.3-a9と同様のインターフェースを提供するためにデフォルトで有効になっています。
Device Drivers --->
Character devices --->
<*> Armadillo-210/220/230/240 GPIO driver
キャラクタデバイス版GPIOドライバが有効になっている場合、atmark-distに含まれるgpioctrlを使用できるようになります。
NANDドライバ
NANDドライバに対応するカーネルのコンフィギュレーションは以下を参照してください。デフォルトでは無効になっています。
Device Drivers --->
<*> Memory Technology Device (MTD) support --->
<*> NAND Device Support --->
<*> Support for ep93xx
<*> Real Time Clock --->
<*> S-353XXA
LEDドライバ
以下の2つのドライバが実装されています。
LEDクラス対応LEDドライバ
LEDクラス対応LEDドライバに対応するカーネルのコンフィギュレーションは以下を参照してください。このドライバはカーネル2.6.12.3-a9と同様のインターフェースを提供するためにデフォルトで有効になっています。
Device Drivers --->
[*] LED Support --->
<*> LED Support for the Armadillo-2x0
sysfs対応GPIOドライバが有効になっている場合、/sys/class/led/以下のファイルを操作することでLEDを制御することができます。以下はLEDを制御するコマンド例です。
[armadillo ~]$ cd /sys/class/led/
[armadillo ~]$ ls
green@ red@
[armadillo ~]$ cd red # LED(赤)
[armadillo ~]$ ls
brightness device@ subsystem@ trigger uevent
[armadillo ~]$ echo 1 > brightness # LED(赤)を点灯
[armadillo ~]$ echo 0 > brightness # LED(赤)を消灯
[armadillo ~]$ cat trigger # トリガの確認
none timer hertbeat [default-on]
[armadillo ~]$ echo timer > trigger # トリガをタイマに変更
[armadillo ~]$ ls
brightness delay_on subsystem@ uevent
delay_off device@
[armadillo ~]$ echo 1000 > delay_off; echo 1000 > delay_on # 1000ミリ秒間隔で点滅
キャラクタデバイス版LEDドライバ
キャラクタデバイス版LEDドライバに対応するカーネルのコンフィギュレーションは以下を参照してください。デフォルトで有効になっています。
Device Drivers --->
Character devices --->
<*> Armadillo-210/220/230/240 LED driver
インプットレイヤ対応タクトスイッチドライバが有効になっている場合、atmark-distに含まれるledctrlを使用できるようになります。
タクトスイッチドライバ
以下の2つのドライバが実装されています。
インプットレイヤ対応タクトスイッチドライバ
インプットレイヤ対応タクトスイッチドライバに対応するカーネルのコンフィギュレーションは以下を参照してください。デフォルトで有効になっています。
Device Drivers --->
Input device support --->
[*] Miscellaneous devices --->
<*> Input switch support for the ep93xx
インプットレイヤ対応タクトスイッチドライバが有効になっている場合、atmark-distに含まれるswmgrを使用できるようになります。
キャラクタデバイス版タクトスイッチドライバ
キャラクタデバイス版タクトスイッチドライバに対応するカーネルのコンフィギュレーションは以下を参照してください。デフォルトでは無効になっています。
Device Drivers --->
Character devices --->
<*> Armadillo-220/230/240 Tact Switch driver