製品アップデート

Armadillo ソフトウェア不具合のお知らせ (Armadillo-X1対象) RTCバックアップインターフェースに接続した外部バッテリーが、ごく稀に想定より早く消費される不具合

2019年11月8日15時52分

Armadillo-X1で、ごく稀に下記の不具合が発生することがわかりました。
不具合対象のBoard Management IC(以降BMICと記載)ボード情報v2.4以前をご利用の場合、Bv2.5にアップデートすることで不具合を回避することができます。

不具合内容

発生条件に該当すると、以下の不具合が発生します。

  • RTCバックアップインターフェースに接続した外部バッテリーが想定より早く消費される
  • RTCバックアップバッテリーを接続しているにもかかわらず時刻が保持されない

発生条件

RTCバックアップインターフェースに外部バッテリーを接続した状態、かつSoC(i.MX7 Dual)からBMICにi2cアクセス中に、電源入力インターフェースから電源供給を切断したときに、まれに発生します。
poweroffによるシステム停止を行った後、電源供給を切断した場合、本不具合は発生しません。

対象製品

  • Armadillo-X1
    • AX1100-U00Z
    • AX1100-U01Z
    • AX1110-U00Z
    • AX1110-U01Z
    • AX1110-D00Z
    • AX1100-D00Z

不具合対象となるBMICボード情報

  • BMICボード情報 v2.4以前

ボード情報は、以下のコマンドを使用することで確認が可能です。

[armadillo]:~# i2cget -y 3 0x10 0x01 w
0x0204

不具合原因

BMICは電源入力の有無によって、動作モードの切り替えを行っています。
電源入力がある場合は通常モード、無い場合はRTCバックアップバッテリーで動作するための低消費電力モードに遷移します。
BMICの不具合により、i2cアクセスが行われている最中に電源入力インターフェースの監視電圧が正しく算出されないことがあり、低消費電力モードに遷移できず外部バッテリーが想定より早く消費されてしまいます。
結果外部バッテリーの電圧が仕様を下回ると、BMIC機能の1つとしてRTCが提供されている為、時刻が保持されない状態となります。

対策

i2cアクセス中でも電源入力インターフェースの監視電圧を正しく算出できるようにBMICを修正しました。

不具合回避方法

(1) BMICボード情報をv2.5以降にアップデートする

BMICボード情報のアップデート方法には下記の手段があります。

1.弊社標準のインストールディスクイメージを使う

以下のインストールディスク以降のバージョンで再インストールを実施することで、アップデートが可能です。

  • install_disk_sd_20191107_x1.img[※1]
  • install_disk_sd_jessie_20191108_x1.img[※1]
2.インストールディスクイメージ作成ツールで生成したインストールディスクイメージを使う

以下のインストールディスクイメージ作成ツール以降を使用して作成したインストールディスクイメージで、再インストールを実施することでアップデートが可能です。

  • make_install_disk_image-v1.2.3 [※1]

[※1] 次の製品アップデートにてリリース済みです。

(2) BMICボード情報をアップデートできない場合

poweroffコマンドでのシステムシャットダウンを行った後、Armadillo-X1の電源を切断することで不具合を回避することができます。