Armadillo-IoT G3を使ってダッシュボードツール「Grafana」と、時系列データベース「InfluxDB」が利用できる環境の構築として、インストールから動作確認までの手順をまとめてみました。
環境構築の為にインストールするもの
- Grafana
- InfluxDB
Grafanaとは
Grafana Labsによって開発されているオープンソースのデータ時系列分析用ダッシュボードツールソフトウェアです。
ダッシュボードとは、様々な方法で取得した情報をひとつの画面上にまとめて可視化するためのツールをいいます。
ダッシュボードを利用することで、管理者やオペレータは統計情報やデータを収集するためのシステムや監視システムの状況を把握しやすくなります。
特に統計情報を収集するためのシステムや、監視システムではダッシュボードの活用が有効です。
InfluxDBとは
InfluxDataが開発したオープンソースの 時系列データベース(TSDB)です。
Goで記述され、運用監視、アプリケーションメトリック、モノのインターネットセンサーデータ、
リアルタイム分析などのフィールドでの時系列データの高速で高可用性の保存と取得のために最適化されています。
手順
1.influxDBインストールと起動
下記コマンドを実行して、influxDBをインストールします。
(今回は「InfluxDB v1.7.9」をインストールしています。最新版はこちらをご確認ください。)
# wget https://dl.influxdata.com/influxdb/releases/influxdb-1.7.9_linux_armhf.tar.gz # tar xvfz influxdb-1.7.9_linux_armhf.tar.gz # mv influxdb-1.7.9-1/etc/influxdb /etc/influxdb # mv influxdb-1.7.9-1/etc/logrotate.d/influxdb /etc/logrotate.d/influxdb # mv influxdb-1.7.9-1/usr/bin/* /usr/bin/ # mv influxdb-1.7.9-1/var/lib/* /var/lib/ # mv influxdb-1.7.9-1/var/log/* /var/log/ # mv influxdb-1.7.9-1/usr/lib//* /usr/lib/ # mv influxdb-1.7.9-1/usr/share/man/man1/* /usr/share/man/man1/
下記コマンドで、インストール&実行を行います。
# sudo apt install influxdb
2.influxDBの確認
下記コマンドで「Active:active (running)」となっている事を確認してください。(終了:「Ctrl+c」)
# systemctl status influxdb
データベースの作成・確認を行います。下記コマンドでDBに入ります。(少し時間がかかります)
# influx >
「test」という名前のデータベースを作成してみます。
データベース一覧コマンド「show databases」で、「test」が追加されていることを確認してください。
(「http://[ArmadilloのIPアドレス]:8083」にアクセスする事でWeb上でも確認可能です。)
> show databases #データベース一覧(初期状態では「_internal」のみ) > CREATE DATABASE test > show databases
3.Grafanaインストールと起動
下記コマンドを実行して、Grafanaをインストールします。
(今回は「grafana_6.5.0」をインストールしています。最新版はこちらをご確認ください。)
# wget https://dl.grafana.com/oss/release/grafana_6.5.0_armhf.deb # sudo apt-get install -y adduser libfontconfig1 # sudo dpkg -i grafana_6.5.0_armhf.deb
下記コマンドを実行して、Grafanaを起動させます。
# sudo service grafana-server start
4.Grafanaの確認
下記URLにアクセスし、Grafanaのログイン画面が表示されることを確認してください。
http://[ArmadilloのIPアドレス]:3000
デフォルトのログインIDとパスワードはどちらも「admin」です。
ログイン後、パスワードの変更画面が表示されますのでお好きなパスワードに変更してください。
以上で環境の構築は完了です。
次回は今回作成した環境を使い、 Armadillo-G3のCPU使用率をInfluxDBに入れ、Grafanaで可視化してみます。