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Armadillo-IoTでSORACOM Airを使ってみる

at_takenoshita
2015年9月30日 7時05分

SORACOM Airは、株式会社ソラコムから2015年9月30日に提供開始されたIoTデバイス向けデータ通信サービスです。LTE及び3G回線を使用可能です。

https://soracom.jp/services/air/

Armadillo-IoTは3Gに対応していますので、SORACOM Airを使うことができます。 早速、使ってみましょう。

基本的な手順は下記のようになります。詳細は公式サイトを参照してください。

https://soracom.jp/start/

ステップ1 - 購入

SIMはAmazon.co.jpで1枚から購入できます。ユーザーコンソールから20枚単位での購入も可能です。

SORACOM AirのSIM(Air SIM)には、nano/micro/標準の3つの形状がありますが、Armadillo-IoTで使う場合にはmicro SIMを選択してください。

ステップ2 - 登録

ユーザーコンソールにログインするため、SORACOM アカウントを作成してください。

実際にSIMを利用する前に、ユーザーコンソールにログインして、SIMを登録(あるいは、受け入れ処理)を行う必要があります。

ステップ3 - 設定

Armadillo-IoTの製品マニュアルを参照し、Air SIMを挿入してください。

https://manual.atmark-techno.com/armadillo-iot/armadillo-iotg-std_product_manual_ja-2.3.0/ch06.html#sec-net-3g

APN設定は下記のようになります。

項目 設定
APN soracom.io
ユーザー名 sora
パスワード sora
認証方式 PAP
PDP Type IP

/etc/coonfig/interfacesには、下記のように記載してください。

[armadillo ~]# vi /etc/config/interfaces
# /etc/network/interfaces -- configuration file for ifup(8), ifdown(8)
 
auto lo eth0
iface lo inet loopback
iface eth0 inet dhcp
iface umts0 inet dhcp
        pre-up 3g-set-ap soracom.io sora sora PAP IP
        pre-up 3g-connect
        post-up 3g-monitor start
        pre-down 3g-monitor stop
        post-down 3g-disconnect

3Gインターフェースを有効化すると、SORACOM Airを使用した3G通信が可能となります。

[armadillo ~]# ifup umts0

ステップ4 - 開始

ping等でインターネットへの接続が可能か確認してください。通信がうまく行かない場合、SIMが正しく接続されていないか、設定が適切になされていない可能性があります。製品マニュアルの「6.2.5.7. microSIMから電話番号を取得する」を参照してSIMの接続を 確認してください。

まとめ

SORACOM社が提供する、注目のMVNOサービスSORACOM AIrをArmadillo-IoTで使う方法を説明しました。

Air SIMは1枚から購入可能で、通信料は従量制です(アクティベート後は1日10円は通信料とは無関係に必要です)。Armadillo-IoTも1台から開発セットを購入可能ですので、これらの組み合わせで本格的なIoTへの取り組みをすぐに始めることができます。

また、SORACOM Airは、ユーザーコンソールやAPIから回線を有効化/無効化したり、通信速度の設定変更を、ユーザー自身で行うことができます。通信料は時間帯や通信速度によって、細かく設定されていますので、それらを適切にコントロールすることで、通信費用の最適化ができます。

本記事では触れていませんが、SORACOM社が提供するサービスにはAirの他にプロトコル変換を行うBeamというものもあります。これらを活用することで、スケーラブルなIoTシステムをトータルコストを大幅に削減しながら構築できる可能性を秘めたサービスだと思います。今後の展開に期待です。