Armadilloフォーラム

WLAN+BTコンボモジュールのWLAN機能が利用できない問題が見つかりました

at_mizo

2016年10月14日 16時54分

Armadillo-IoT G3及びArmadillo-X1で、WLAN+BTコンボモジュール
(AEH-AR9462-LX)のWLAN機能が利用できなくなる問題が見つかりました。

本問題は、Linuxカーネルバージョンv3.14-x1-at3で発生する可能性がありま
す。

本問題の根本的な発生原因は判明していませんが、添付のLinuxカーネルを利
用することで本問題が発生しなくなることを確認しています。

お手数をお掛けして大変申し訳ございませんが、本スレッドに添付のLinuxカー
ネルのご利用、または対策パッチのご適用をお願いいたします。

● 対象製品
本問題が発生する可能性のある製品は次の通りです。
- Armadillo-IoT G3
- Armadillo-X1

また、現在のところプロセッサ(i.MX 7Dual)のリビジョン1.2でのみ本問題の
発生を確認しています。

プロセッサのリビジョンは、起動ログから判別可能です。ブートローダー
(u-boot)バージョンv2016.07-at3を利用している場合はそれぞれ次のように表
示されます。

- リビジョン1.1の場合

CPU:   Freescale i.MX7D rev1.1 996 MHz (running at 792 MHz)

- リビジョン1.2の場合

CPU:   Freescale i.MX7D rev1.2 996 MHz (running at 792 MHz)

● 概要
WLAN+BTコンボモジュールのWLAN機能が利用できなくなる可能性があります。

本問題が発生した場合は、起動ログに次のメッセージが表示されます。

pcie phy pll can't be locked.

本問題の発生頻度は次に示す要因に依存します。
- プロセッサの温度
- 個体

本問題は、プロセッサの温度が低い程に発生頻度が高くなることが確認できて
います。本問題が発生する温度には個体差があり、常温で発生する個体と氷点
下以下でなければ発生しない個体があります。

● 原因
PCI ExpressのIPコアの初期化に失敗することが原因でWLAN機能が利用できな
くなります。初期化に失敗する理由は現在調査中です。

● 対策
添付のLinuxカーネルイメージ(uImage.gz)を展開して利用することで、本問題
が発生しなくなることを確認しています。

Linuxカーネルイメージは次のように展開することができます。

[PC ~]$ gzip -d uImage.gz

Linuxカーネルに適用したパッチ
(linux-3.14-x1-at3_pcie_phy_pll_locked.patch)は、次のように適用するこ
とができます。

[PC ~]$ ls
linux-3.14-x1-at3  linux-3.14-x1-at3_pcie_phy_pll_locked.patch
[PC ~]$ cd linux-3.14-x1-at3
[PC ~/linux-3.14-x1-at3]$ patch -p 1 < ../linux-3.14-x1-at3_pcie_phy_pll_locked.patch
ファイル ファイルの説明
uImage.gz 対策済みLinuxカーネルイメージ
linux-3.14-x1-at3_pcie_phy_pll_locked.patch 対策済みLinuxカーネルに適用したパッチ