Armadilloフォーラム

Armadillo610のPOWERONピン、ONNOFFピン、EXT_RESET_Bピンの違いについて

tdgy

2025年5月27日 14時57分

初めまして。お世話になります。

Armadillo610基板のPWRONピン・ONNOFFピン・EXT_RESET_Bピンの使い分けについてイマイチ理解ができていないため、こちらに質問させていただきました。
マニュアルは「Armadillo-610製品マニュアル(Armadillo Base OS 対応)」を見ています。

■PWRONピンについて
i.MX6ULLの終了処理を行わずにいきなりパワーマネジメントICからi.MX6ULLへの電源供給を断つ、と理解しています。
つまり、電源ON時には使えるが電源OFF時には使えない(フリーズ等でONOFFピンで電源を落とせない場合のみ使用)ということでしょうか?

■ONOFFピンについて
i.MX6ULL の保持している電源のオン状態/オフ状態を切り替えたのち、パワーマネジメントICにPWRONピンにLowを送り電源供給を切断する、と理解しています。
電源OFFする場合は上記の流れ理解できました。
電源ONする場合について、電源供給されていない状態のi.MX6ULLのオン状態/オフ状態を切り替えることは可能なのでしょうか?
また、i.MX6ULLをオン状態に切り替えてからパワーマネジメントICからの電源供給を行うという順番でしょうか?
この順番でi.MX6ULLは無事オン状態になれるのでしょうか。

■EXT_RESET_Bピン
システムリセットと理解しましたが、ONOFFピンとの使い分けがよく分かりません。

コメント

強度の弱い順で説明すると以下の通りです。
できれば直接の解説より、実現したいことで質問していただいたほうが
後で想定外になりづらいとは思います。

ext_reset_b: 電源系統はそのまま、cpuだけをリセット

-> A610モジュールが供給する3.3V等の電源はそのままに単にcpuがリセット、解除でソフトウェアの起動が始まります。
 cpuのみリセットなので、一番外部の回路への影響が少ないです。
 もし。拡張ボード上に状態のあるロジック回路があり、それがA610から供給している電源の
 0Vで直接初期状態とする前提で組んでる場合はこれは使えません。

> ONOFFピンについて
>電源ONする場合について、電源供給されていない状態のi.MX6ULLのオン状態/オフ状態を切り替えることは可能なのでしょうか?

可能です。マニュアルの図中にあるLow Power Domainという電源系統はモジュールの主電源(VIN)が有る限り
ONOFFのロジックのための特別なOFFにならない系統としてPMICから常に給電されています。
(同時にRTC_BAT端子からも、このONOFFのロジックは維持されます)

A610モジュールから供給している電源をそのままスイッチ等無しで拡張ボードにつないでいる場合、
且つ拡張ボード上に何らか状態を持つロジックがあるのであれば、ONOFFを使うときれいに0Vに一旦
落とすことができます。難点はoff:5secとon:500msecの制御が必要ですが、当然誤動作も防げるので
当社のA610応用製品でもこちらを使っています。

PWRON: PMICのみ制御、上のONOFFがPMICを制御しているのはこのピンという理解でいいです。

>(フリーズ等でONOFFピンで電源を落とせない場合のみ使用)ということでしょうか?
いいえ、ONOFFピンは専用のハードウェアロジックなので、プログラムと無関係に稼働します。
なので、PWRONを直接使う意味はとくに無いです。
強いて言えば、ONOFFのような時間遅延を作らなくて良いのと、逆にややこしくなりますが
先のONOFFロジックのホールドを無視して強制的に制御できるくらいです。(そんな必要は無いですが。)

回答ありがとうございます。

> できれば直接の解説より、実現したいことで質問していただいたほうが
→ 現状、他の方が手掛けた基板とプログラムから逆に仕様(実現したいこと)を洗い出している状態のため、
このような質問の仕方になってしまっています。申し訳ないです。

> もし。拡張ボード上に状態のあるロジック回路があり、それがA610から供給している電源の
> 0Vで直接初期状態とする前提で組んでる場合はこれは使えません。
→ CPUだけリセットされてA610供給電源は0Vにならないから、拡張ボード上の状態が初期化されない、ということですね。(違ったらすみません)

> マニュアルの図中にあるLow Power Domainという電源系統はモジュールの主電源(VIN)が有る限り
> ONOFFのロジックのための特別なOFFにならない系統としてPMICから常に給電されています。
> (同時にRTC_BAT端子からも、このONOFFのロジックは維持されます)
→ VINまたはRTCバックアップ電源がある限りi.MX6ULLのオン状態/オフ状態は切り替え可能とのこと、理解しました。
PMICについては、VINが供給された時点で起動し、物理的に電源から切り離されるまでOFFにならないと想像しています。

> A610モジュールから供給している電源をそのままスイッチ等無しで拡張ボードにつないでいる場合、
> 且つ拡張ボード上に何らか状態を持つロジックがあるのであれば、ONOFFを使うときれいに0Vに一旦
> 落とすことができます。
→ ということは、ONOFFピンを使って電源を落とした時は、A610からの供給電源は0Vになるということですね。
(そして、A610供給電源に接続しておいた回路は0Vにできる)

> なので、PWRONを直接使う意味はとくに無いです。
→ 承知しました。
ONOFFピンのほうが正式な手順を踏んで電源を落としている感じなので、ONOFFのほうをメインの電源ボタンとして考えます。

かなり理解が進みました。ありがとうございました。

> → 現状、他の方が手掛けた基板とプログラムから逆に仕様(実現したいこと)を洗い出している状態のため、

理解いたしました。
確かに元仕様と板挟みになるので、できるとこから情報を確定させていきたいところですね。

> > もし。拡張ボード上に状態のあるロジック回路があり、それがA610から供給している電源の
> > 0Vで直接初期状態とする前提で組んでる場合はこれは使えません。
> → CPUだけリセットされてA610供給電源は0Vにならないから、拡張ボード上の状態が初期化されない、ということですね。(違ったらすみません)

はい。長々書いていましたが、ご理解の通りです。

> → VINまたはRTCバックアップ電源がある限りi.MX6ULLのオン状態/オフ状態は切り替え可能とのこと、理解しました。
> PMICについては、VINが供給された時点で起動し、物理的に電源から切り離されるまでOFFにならないと想像しています。

正確にはONOFFの制御をするSNVSという一部のレギュレータとロジックだけOFFにならない作りになっています。
ですが、直接ユーザーがこのあたりを制御することはないので概ね理解としては問題ありません。

> ONOFFピンのほうが正式な手順を踏んで電源を落としている感じなので、ONOFFのほうをメインの電源ボタンとして考えます。

はい、待ち時間に支障なければその方が実績もあります。

丁寧に教えて頂き、ありがとうございました。
また分からないところがありましたらよろしくお願いいたします。