ボード本体のフラッシュメモリに書き込む、指定イメージファイルを作成する方法を記載します。
指定イメージの種類
ROMイメージ書き込みで「指定イメージ」を指定された場合は、下記の2種類のイメージファイルをあらかじめご用意ください。
ファイル内容 | 注意事項 |
---|---|
イメージファイル | ファイルタイプ:gz, tar, zip, tgz ファイルサイズ上限:4GB以下[*1] |
MD5ファイル | ファイルタイプ:txt, md5 ファイルサイズ上限:2MB以下 |
[*1] 本体基板に書き込むイメージファイルのサイズ上限については、製品マニュアルをご覧ください。
指定イメージの作成方法
ブートローダー
1. 製品マニュアル記載の「ブートローダーをビルドする」を参照し、ブートローダーイメージのビルドを行ってください。
Armadillo-640 製品マニュアル「ブートローダーをビルドする」
2. ビルドが終了すると、U-Bootディレクトリにイメージファイル「u-boot.imx」が作成されています。
[PC ~/u-boot-a600-v2018.03-at[version]]$ ls u-boot.imx u-boot.imx
3. 次に、以下コマンドを実行し、MD5ファイルを生成します。
[PC ~/u-boot-a600-v2018.03-at[version]]$ md5sum u-boot.imx > u-boot.imx.md5
4. 以下2つのイメージファイルをお送りください。
- u-boot.imx
- u-boot.imx.md5
Linuxカーネル
1. 製品マニュアル記載の「Linuxカーネルをビルドする」を参照し、 Linuxカーネルイメージのビルドを行ってください。
Armadillo-640製品マニュアル「Linuxカーネルをビルドする」
2. ビルドが終了すると、arch/arm/boot/ディレクトリにイメージファイル「uImage」が作成されます。
[PC ~/linux-v4.14-at[version]]$ ls arch/arm/boot/uImage uImage
3. ビルド後、次のコマンドを実行し、MD5ファイルを生成します。
[PC ~/linux-v4.14-at[version]]$ pushd arch/arm/boot [PC ~/linux-v4.14-at[version]/arch/arm/boot]$ md5sum uImage > uImage.md5 [PC ~/linux-v4.14-at[version]/arch/arm/boot]$ popd
4. 以下2つのイメージファイルをお送りください。
- uImage
- uImage.md5
Device Tree Blob
Linuxカーネルイメージのビルドを行うと、同時にDevice Tree Blobも生成されます。
Device Tree Blobは、Armadillo-640 CON9 に接続するオプションモジュールによってファイル名が異なります。
オプションモジュールを接続しない場合
1. ビルドが終了すると、arch/arm/boot/dts/ディレクトリに「armadillo-640.dtb」が作成されます。
[PC ~/linux-v4.14-at[version]]$ ls arch/arm/boot/dts/armadillo-640.dtb armadillo-640.dtb
2. ビルド後、次のコマンドを実行し、MD5ファイルを生成します。
[PC ~/linux-v4.14-at[version]]$ pushd arch/arm/boot/dts [PC ~/linux-v4.14-at[version]/arch/arm/boot/dts]$ md5sum armadillo-640.dtb > armadillo-640.dtb.md5 [PC ~/linux-v4.14-at[version]/arch/arm/boot/dts]$ popd
3. 以下2つのイメージファイルをお送りください。
- armadillo-640.dtb
- armadillo-640.dtb.md5
「Armadillo-600シリーズ RTCオプションモジュール」または「Armadillo-600シリーズ WLANオプションモジュール」を接続する場合
1. ビルドが終了すると、arch/arm/boot/dts/ディレクトリに「armadillo-640_con9_awl13_rtc.dtb」が作成されます。
[PC ~/linux-v4.14-at[version]]$ ls arch/arm/boot/dts/armadillo-640_con9_awl13_rtc.dtb armadillo-640_con9_awl13_rtc.dtb
2. ビルド後、次のコマンドを実行し、MD5ファイルを生成します。
[PC ~/linux-v4.14-at[version]]$ pushd arch/arm/boot/dts [PC ~/linux-v4.14-at[version]/arch/arm/boot/dts]$ md5sum armadillo-640_con9_awl13_rtc.dtb > armadillo-640_con9_awl13_rtc.dtb.md5 [PC ~/linux-v4.14-at[version]/arch/arm/boot/dts]$ popd
3. 以下2つのイメージファイルをお送りください。
- armadillo-640_con9_awl13_rtc.dtb
- armadillo-640_con9_awl13_rtc.dtb.md5
「Armadillo-600シリーズ BT/THオプションモジュール」を接続する場合
1. ビルドが終了すると、arch/arm/boot/dts/ディレクトリに「armadillo-640_con9_thread.dtb」が作成されます。
[PC ~/linux-v4.14-at[version]]$ ls arch/arm/boot/dts/armadillo-640_con9_thread.dtb armadillo-640_con9_thread.dtb
2. ビルド後、次のコマンドを実行し、MD5ファイルを生成します。
[PC ~/linux-v4.14-at[version]]$ pushd arch/arm/boot/dts [PC ~/linux-v4.14-at[version]/arch/arm/boot/dts]$ md5sum armadillo-640_con9_thread.dtb > armadillo-640_con9_thread.dtb.md5 [PC ~/linux-v4.14-at[version]/arch/arm/boot/dts]$ popd
3. 以下2つのイメージファイルをお送りください。
- armadillo-640_con9_thread.dtb
- armadillo-640_con9_thread.dtb.md5
Debian GNU/Linux ユーザーランド
Armadillo-640では、Debian GNU/Linux ルートファイルシステムアーカイブの作成方法を2種類用意しています。動作している実機をそのまま再現したい場合は「dump_rootfsによる方法」、パッケージや開発したソフトウェアのインストール方法をスクリプトとして用意できている場合は「at-debian-builderによる方法」をご利用ください。
dump_rootfsによる方法
Armadillo標準ガイド Armadillo入門編「Debian GNU/Linuxルートファイルシステムアーカイブの作成 dump_rootfs による方法」を参照し、起動中のArmadillo-640からDebian GNU/Linuxルートファイルシステムをダンプしてください。
Armadillo標準ガイド Armadillo入門編「Debian GNU/Linuxルートファイルシステムアーカイブの作成 dump_rootfs による方法」
2. ダンプが終了すると、Armadillo-640に接続したUSBメモリ上に dump_rootfs.tar.gz と dump_rootfs.tar.gz.md5 が作成されています。
[Armadillo ~]# mount /dev/sda1 /mnt [Armadillo ~]# ls /mnt dump_rootfs.tar.gz dump_rootfs.tar.gz.md5 [Armadillo ~]# umount /mnt
3. 以下2つのイメージファイルをお送りください。
- dump_rootfs.tar.gz
- dump_rootfs.tar.gz.md5
at-debian-builderによる方法
1. 製品マニュアル記載の「Debian GNU/Linux ルートファイルシステムをビルドする」を参照し、Debian GNU/Linuxルートファイルシステムのビルドを行ってください。
Armadillo-640 製品マニュアル「Debian GNU/Linux ルートファイルシステムをビルドする」
2. ビルドが終了すると、at-debian-builderディレクトリにイメージファイル「debian-stretch-armhf-a600-YYYYMMDD.tar.gz」が作成されます。実際のファイルでは、YYYYMMDDはファイルを作成した年月日となります。
[PC ~/at-debian-builder-[version]]$ ls debian-stretch-armhf-a600-YYYYMMDD.tar.gz debian-stretch-armhf-a600-YYYYMMDD.tar.gz
3. 次に、以下コマンドを実行し、MD5ファイルを生成します。
[PC ~/at-debian-builder-[version]]$ md5sum debian-stretch-armhf-a600-YYYYMMDD.tar.gz > debian-stretch-armhf-a600-YYYYMMDD.tar.gz.md5
4. 以下2つのイメージファイルをお送りください。
- debian-stretch-armhf-a600-YYYYMMDD.tar.gz
- debian-stretch-armhf-a600-YYYYMMDD.tar.gz.md5
指定イメージファイルの送付方法
指定イメージファイルは、ご発注時まで[*1]に「アットマークテクノ BTO イメージファイル受付サイト」からお送りください。
「アットマークテクノ BTO イメージファイル受付サイト」のアクセス方法については、ご発注時に営業担当よりご案内いたします。
注意事項
- ROMイメージは、BTOサービスお申込み時にお客様に提供いただきます。
- 弊社ではMD5ファイルの照合のみを行い、イメージファイルの動作確認は行いません。
- ROMイメージ書き込みについての注意事項は、「Armadillo BTOサービスのご案内(各製品シリーズの共通事項)」の「ソフトウェアの保証」の項目をご確認ください。
[*1] 期日までに指定イメージファイルをお送りいただけなかった場合、納期をお約束いたしかねますのであらかじめご了承ください。お手続きの流れについては、「Armadillo BTOサービスのご案内(各製品シリーズの共通事項)」の「お申込みから納品までの流れ」の内容をご確認ください。