Armadillo-9は、コンパクトフラッシュ(CF)やハードディスクドライブ(HDD)からLinuxシステムをブートすることができます。ここでは起動可能なCFやHDDを作成する手順を説明します。以降ではCFを例に説明しますが、HDDの場合は /dev/hdc の記載をすべて /dev/hda に置き換えてください。
1. Armadillo-9の起動
Armadillo-9にCFを挿入し、JP1、JP2をオープンに設定してオンボードFlashメモリ内のLinuxを起動します。
2. パーティションの設定
fdiskを使用してCFにArmadillo-9で起動可能なパーティションを作成します。起動パーティションは、パーティションタイプを83(Linux)に設定する必要があります。(fdiskの使用方法はmanを参照してください)
[armadillo ~]# fdisk /dev/hdc hdc: hdc1 Command (m for help):
3. パーティションの初期化
作成したパーティションをEXT2ファイルシステムで初期化します。Armadillo-9の起動パーティションは、mke2fsによる初期化の際に必ず「-O none」オプションを指定する必要があります。
[armadillo ~]# mke2fs -O none /dev/hdc1
4. CFのマウント
CFを/mntにマウントします。
[armadillo ~]# mount /dev/hdc1 /mnt
5. CF上へのシステム構築
/mntにマウントされたCFに、ルートファイルシステムを構築します。 atmark-distで作成されたromfs.imgを利用する場合はromfsイメージからファイルを抽出するには?を、Debianを利用する場合はDebianのセットアップを参照して、ルートファイルシステムを構築してください。
6. Linuxカーネルのコピー
Armadillo-9をCFから起動する場合、カーネルを/bootディレクトリ内に非圧縮イメージ「Image」、またはgz圧縮イメージ「Image.gz」として保存しておく必要があります。任意のカーネルイメージをこのファイル名になるようコピーしてください。
[armadillo ~]# cp linux.bin.gz /mnt/boot/Image.gz
※あらかじめカレントディレクトリ内にカーネルイメージlinux.bin.gzを作成しておいた場合の例です。
7. CFのアンマウント
CFへの書き込み作業完了後、アンマウントします。
[armadillo ~]# umount /mnt
8. 起動オプションの設定
電源切断後、JP2をショートに設定し、CFを抜いて再起動します。 hermit で以下のようにブートオプションを設定します。
hermit> setenv noinitrd root=/dev/hdc1 console=ttyAM0,115200
9. CFからブート
CFを挿入してArmadillo-9を再起動すると、CFのカーネルイメージからブートします。