「Armadillo-IoT ゲートウェイ スタンダードモデル G2」搭載の3GモジュールでSMSを使う方法を紹介します。
型番によって手順が異なります。対応関係を以下に示します。
型番 | 外観 | 本howtoに対応/非対応 |
---|---|---|
AG401- | 非対応 こちらを参照してください |
|
AG421- | 対応 |
必要機材
- Armadillo-IoT ゲートウェイ スタンダードモデル G2
- SMS対応 microSIM(UIM カード)
3G データ通信設定を行う前に
3G データ通信を利用するには、通信事業者との契約が必要です。契約時に通信事業者から貸与されたmicroSIMとAPN 情報を準備します。
Armadillo-IoT の電源が切断されていることを確認してから microSIM(UIM カード)を取り付けてください。
microSIMは、次のようにArmadillo-IoT に取り付けます。
APN の設定を行うには、次に示す情報が必要です。
- APN
- ユーザー名
- パスワード
- 認証方式(PAP または CHAP)
- PDP Type(IP または PPP)
3G モジュールを制御するソフトウェア
3G モジュールは、TTY デバイスファイル /dev/ttyATCMD
から制御を行うことができます。
/dev/ttyATCMD
から、対話形式での AT コマンドが利用できます。AT コマンドを利用すると、接続先やユーザ名、パスワードの設定などを行うことができます。
Armadillo-IoT のソフトウェアでは、AT コマンドを自動実行するシェルスクリプトがインストールされています。このスクリプトを使用して接続先設定とパケット接続を行うと、通常のネットワークインターフェースとして使用することができるようになります。
3Gの接続を行う
APNの設定
3G モジュールにAPN 情報を設定します。APN 設定には 3g-set-ap
コマンドを利用します。3g-setap
コマンドのヘルプは次の通りです。
[armadillo ~]# 3g-set-ap usage: /usr/bin/3g-set-ap [apn] [user] [passwd] [auth_type] [pdp_type] apn ... access point name user ... user name passwd ... pass word auth_type ... NON/PAP/CHAP(default) pdp_type ... IP(default)/PPP
次の表の内容に設定するコマンド例を以下に示します。
項目 | 設定 |
---|---|
APN | [apn] |
ユーザー名 | [user] |
パスワード | [password] |
認証方式 | CHAP |
PDP Type | IP |
[armadillo ~]# 3g-set-ap [apn] [user] [password] CHAP IP
3G インターフェースの有効化
3G インターフェースを有効化するには、次のようにコマンドを実行します。
[armadillo ~]# ifup umts0
ショートメッセージの送信
3GモジュールでATコマンドを実行し、ショートメッセージを送信します。
tip
コマンドを実行して /dev/ttyATCMD
に接続します。ボーレートは115200bps です。
[armadillo ~]$ tip -l /dev/ttyATCMD -s 115200 Connected.
CMGF
コマンドを実行し、SMS Text Modeに設定します。
AT+CMGF=1 OK
CMGS
コマンドを実行し、指定した電話番号にショートメッセージを送信します。
AT+CMGS="11桁の電話番号" > hello world!<※ CTRL+Z を入力> +CMGS: 1,"15/07/22,22:17:37+36" OK
ショートメッセージの受信
電話番号の確認
Armadillo-IoT に接続しているmicroSIMの電話番号を確認するには次のようにコマンドを実行します。
[armadillo ~]# 3g-phone-num [11桁の電話番号]
他の端末から、Armadillo-IoT側の電話番号にショートメッセージを送信してください。
受信メッセージの確認
ショートメッセージの受信は自動的に行われます。 受信したショートメッセージを確認するには次のようにATコマンドを実行します。
AT+CMGL="ALL" +CMGL: 1,"REC READ","11桁の電話番号","","15/07/22,19:59:05+36" hello world! OK