通信キャリアが 3G ネットワークを停波した後も LTE を接続するために、
Armadillo-IoT ゲートウェイ G4 LTE モデル、Armadillo-IoT ゲートウェイ G3 M1 モデルは
ModemManager のアップデートが必要となります。
対象となる Armadillo-IoT をご利用のお客様は、対象ソフトウェアのアップデートをご計画お願いします。
今後のキャリアなどから発表される情報などによって、
追加で 3G/LTE モジュールの F/W や Armadillo ソフトウェアのアップデートが必要になることがあります。
その際は別途ご連絡いたします。
対象製品
3G/LTE 対応モジュール EC25-J を搭載しているモデルとなります。
- Armadillo-IoTゲートウェイ G4 LTE モデル
- 「AGX4520」 で始まる型番
- Armadillo-IoTゲートウェイ G3 M1 モデル
- 「AGX314」 で始まる型番
Armadillo-IoT ゲートウェイ G3L、Armadillo-IoT ゲートウェイ A6、Armadillo-IoT ゲートウェイ A6E は
LTE のみ対応しているモジュールを搭載しているため、今回のアップデートの対象外となります。
各キャリアの停波予定
- NTT DOCOMO
- 2026年3月31日
- 「FOMA」および「iモード」のサービス終了について
- KDDI
- 2022年3月31日 停波済み
- 3G携帯電話向けサービス「CDMA 1X WIN」を22年3月31日に終了
- Softbank
- 2024年1月31日
- 3Gサービス終了のご案内
対応内容の概要
- 3G ネットワークが存在する場合、PDP コンテキスト(APN 等を含むセルラ通信に必要なコンテキスト)を
有効化にする前にネットワーク登録が可能でしたが、LTE のみのネットワークでは、
ネットワーク登録前に PDP コンテキストの登録を実施する必要があります。 - 既存の ModemManager で 3G/LTE 両対応したセルラーモジュール(EC25-J)を使用した場合、
3G ネットワークが存在することを期待し、PDP コンテキストを有効化せずにネットワーク登録を試みます。 - このため、3G が停波となった場合、ネットワーク登録ができなくなる可能性があります。
3G/LTE 混在ネットワークと 3G 停波後の接続手順を以下の図に示します。
3G/LTE モジュールは、前回接続したネットワークの情報を記憶しております。
そのため、対応ソフトウェアにアップデートしないままでも LTE の接続を継続できる可能性はありますが、
3G 停波後どのような動作をするのかは予想できないのでアップデートを推奨します。
3G 停波に対応した ModemManager のバージョン
2023年4月の製品アップデートにてリリースしました、以下のバージョンにて対応しております。
- Armadillo-IoT ゲートウェイ G4 LTE モデル
- ModemManager 1.20.1-r100
- Armadillo-IoT ゲートウェイ G3 M1 モデル
- Debian 10 buster 向け: ModemManager 1.10.0-1atmark4
- Debian 9 stretch 向け: ModemManager 1.6.4-1atmark9
アップデート手順
Armadillo-IoT ゲートウェイ G4 LTE モデル
- SWU を利用して、Armadillo Base OS を 3.17.3-at.6 以降のバージョンにアップデートしてください。
- 最新の「Armadillo-IoT ゲートウェイ G4 用 SWUイメージイメージファイル」は以下にあります。
- 更新手順は、Armadillo-IoT ゲートウェイ A6E 製品マニュアル「Armadillo ソフトウェアをアップデートする」の章を参照ください。
Armadillo-IoT ゲートウェイ G3 M1 モデル
ModemManager のみをアップデートする方法
Armadillo-IoTゲートウェイ G3 製品マニュアル に記載しております「ルートファイルシステムへの書き込みと電源断からの保護機能」を有効にしている場合、「保護機能の無効化方法」の手順を実行してから ModemManager のアップデートを実行し、再度「保護機能の使用方法」の手順で保護機能を有効にしてください。
ご利用の Armadillo が保護機能を有効にしているかどうかは、Armadillo-IoTゲートウェイ G3 製品マニュアル の「保護機能の無効化方法」に記載しております以下の手順で確認できます。以下の通り "optargs=overlay" が表示されていれば保護機能が有効になっております。
=> env print optargs
optargs=overlay
または、以下のブログの様な手順もございます。
Armadillo-X1/IoT G3/G3L: overlayfsを有効化した状態でDebianパッケージをインストール、アップデートする方法
- Armadillo がインターネットに接続している状態で、以下のコマンドを実行してください。
☆ は、3G/LTE再接続サービス connection-recover を稼働させていない構成であれば入力不要です。
armadillo:~# apt update
armadillo:~# systemctl stop connection-recover.service ☆
armadillo:~# apt install modemmanager
armadillo:~# systemctl start connection-recover.service ☆
armadillo:~# service modemmanager restart
- 現在の ModemManager のバージョンは、以下のコマンドで確認できます。
armadillo:~# dpkg -l | grep modemmanager
最新のインストールディスクを適用する方法
Armadillo 全体のイメージを最新にする手順です。
2023 年 5 月以降ににアップデートしましたインストールディスクイメージを使用し、Armadillo-IoTゲートウェイ G3 製品マニュアル の 「イメージファイルの書き換え方法」に記載の手順でインストールしてください。
最新のインストールディスクイメージは、Armadillo-IoTゲートウェイ G3 インストールディスクイメージに存在します。