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USB SoftBankデータ通信モジュール C01SW

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製品名: USB SoftBankデータ通信モジュール C01SW
型番: C01SW (C888)
メーカー: Sierra Wireless
動作状態: 動作可能

カーネルとユーザランド

動作確認に利用したLinuxカーネルバージョン:2.6.26-at4

動作確認に利用したAtmark Distバージョン:20090318

Linux標準ドライバ

Linuxカーネルに含まれているsierraドライバを利用できますが、2.6.26までのカーネルではドライバにC01SWのデバイス情報(VENDOR IDとPRODUCT ID)が登録されていないため追加する必要があります。

具体的に、カーネルソースのdrivers/usb/serial/sierra.cを修正してデバイステーブル配列(id_table)に以下の定義を登録します。

  • VENDOR ID: 0x1199
  • PRODUCT ID: 0x6890

以下のような定義になります。

    { USB_DEVICE_AND_INTERFACE_INFO(0x1199, 0x6890, 0xFF, 0xFF, 0xFF)},

メーカー提供ドライバ

2.6.26の標準ドライバではC01SWの初期化に問題があって通常より時間がかかります。メーカーのサイトからダウンロードできる新しいドライバ(バージョン1.6.0以降)ではこの問題が修正されているので、最新版を利用することをおすすめします。このドライバではC01SWのデバイス情報が既に登録されているので、追加する必要はありません。

デバイスノード

デバイスが認識されるとttyUSBデバイスノードが沢山生成されますが、利用可能なノードは以下の3つだけになります。

ノード名 (linux-2.6.26まで) ノード名 (linux-2.6.27以降) 用途
/dev/ttyUSB9 /dev/ttyUSB3 ATコマンド制御
/dev/ttyUSB12 /dev/ttyUSB4 データ通信
/dev/ttyUSB18 /dev/ttyUSB6 データ通信
  • 他のUSBシリアルデバイスが接続されていない状態で、C01SWのノードがttyUSB0から始まる前提になっています。
  • データ通信のノードはどちらでも利用できます。
  • 接続開始に必要なATコマンドにはデータ通信のノードでも利用できます。

PPP設定

pppdを含んだユーザランドを利用します。Atmark Distのmake menuconfigで以下のようにpppdを選択できます。

Userland Configuration
 
Network Applications  --->
[*] pppd

以下のpppd設定で動作を確認しました。

/etc/ppp/peers/softbank

lcp-echo-failure 0
/dev/ttyUSB12
115200
debug
defaultroute
usepeerdns
ipparam softbank
 
ipcp-max-failure 4
ipcp-accept-local
ipcp-accept-remote
 
noauth
user "ai@softbank"
 
crtscts
lock
connect 'chat -v -f /etc/chatscripts/softbank'

/etc/ppp/chap-secrets

"ai@softbank" * "softbank"

/etc/chatscripts/softbank

ABORT 'NO DIAL TONE' ABORT 'NO ANSWER' ABORT 'NO CARRIER' ABORT DELAYED
 
''      AT
OK      ATZ
 
OK     'AT+CGDCONT=1,"IP","softbank"'
 
OK-AT-OK "ATD*99#"
CONNECT \d\c

これで、pppd call softbankを実行して接続できます。