製品の主な特長
Armadillo-840を小型化したSOM
Armadillo-840mは、ルネサス エレクトロニクス製「R-Mobile A1」(Arm Cortex-A9コア、CPUクロック約800MHz)を搭載したSOM(システム・オン・モジュール)[*1]で、ユーザーが自ら拡張ボードを設計・開発することが前提の製品です。67.6×45mmサイズの小型・薄型モジュールで、コネクタ配置を柔軟に拡張することができるため、さまざまな形状の機器に組み込むことができます。
Armadillo-840mは、R-Mobile A1搭載のシングルボード型組み込みプラットフォーム「Armadillo-840」をベースとしており、USB、LAN、シリアル(UART)、LCD、カメラ、HDMI出力、NTSC出力など、Armadillo-840と同様の機能を拡張することが可能です。マルチメディア機能が充実しており、カメラ監視機器や動画再生機器などの組み込みプラットフォームとしてもおすすめです。
SO-DIMMカードエッジで拡張~調達・組み立てを効率的に
Armadillo-840mは204ピンのカードエッジコネクタで拡張します。多彩な機能を実現可能で、組み立て工程の効率化や省コスト化も期待できます。
アットマークテクノは、Armadillo-840mでの試作開発向けを想定し、LCD[*2]、HDMI、USB、LAN、シリアルなどの機能を搭載した評価ボード(キャリアボード)付きの開発セットを提供しており、開発セット購入者向けのリファレンスとして評価ボードの回路図を公開しています[*3]。設計負担の大きいCPU周りはArmadillo-840mを使い、評価ボードの回路図を参考に拡張インターフェース部分を自由に開発することができるので、スピーディな製品化につながります。
動作温度-20℃~+70℃をカバー・産業用途向けの設計
Armadillo-840mは動作温度範囲-20℃~+70℃をカバーし、従来のArmadilloブランドと同様に長期運用と長期供給に配慮した部品選定・製品設計を行っています。量産品は発注数量毎のボリュームディスカウントも行っており、特に数千台規模の量産向けにおすすめです。
[*1] SOM(System on Module):CPUとRAM、ROMなどのコンポーネントをプリント基板上に統合した小型コンピュータ。
[*2] 5インチ静電容量方式タッチパネル液晶付きのLCDオプションセットを別売。
[*3] アカウント登録および購入製品登録が必要です。
Armadillo-840mのアプリケーション開発
Linuxプリインストール
Armadillo-840は、Linuxプリインストールです。オープンソースソフトウェアを含む多くのLinuxソフトウェア資産を活用して、ユーザーオリジナルのアプリケーションを自由に開発することができます。
開発環境
クロス開発には、無償のArmadillo専用開発環境「ATDE」をご利用いただけます。ATDEを使うことで、開発用PCの用意やツールのインストールなど開発環境を整える手間を軽減することができます。
各社製ソフトウェアソリューションに対応
Armadillo-840対応のミドルウェアは、Armadillo-840mでもご利用いただけます。Armadillo-800シリーズ用に提供されている画像処理ミドルウェアとH.264やAACなどの各種コーデックにも対応しています。詳しくはお問い合わせください。
- 「AVコーデックミドルウェア」(アットマークテクノ製)
- 組み込みフォント「Embedded Dynafont for Armadillo」(ダイナコムウェア製)
- 画像認識ソフトウエア「ソフトセンサー」(PUX製)
- 顔認識エンジン「FSE(Face Sensing Engine)」(OKI製)
- 組み込みデータベース「Ubiquitous DeviceSQL」(ユビキタス製)
- 高速起動ソリューション「Warp!!」(リネオソリューションズ製)
※各ソリューションを量産向けにご利用いただく際は、ライセンスをご購入いただく必要があります。詳細は各ソフトウェアソリューションの詳細をご覧ください。
製品モデル
各機能を試せる評価ボードつき「開発セット」ですぐに開発に着手
試作開発向けとして、USB、シリアル、LAN、HDMI、SDなど各インターフェースコネクタを搭載した評価ボード付きの「Armadillo-840mベーシックモデル開発セット」を提供しています。ACアダプタや各ケーブルなど、開発に必要なもの一式が揃っているので、SOMの各機能をすぐに試すことができます。
また、開発セット購入者向けに評価ボードの回路図を無償提供(ユーザー登録・購入製品登録すると無償でダウンロード可能)しており、拡張ボードを自分で開発したいときには、それらを参考に設計することも可能です。
詳しくは「製品モデル」メニューをご覧ください。
周辺サービス
開発・製造支援
Armadilloインテグレーションパートナー
Armadilloをプラットフォームとした機器の設計開発、量産製造などを支援するサービスです。 パートナー各社所属で各分野に精通したプロフェッショナルが、ご相談に応じます。
ソフトウェアソリューション
画像認識や組み込みデータベース、高速起動など、 組み込み機器向けの各種ミドルウェアその他のソフトウェアソリューションが パートナー各社から提供されています。また、Linux以外のOSに対応するため のBSPや、フレームワークなども各社が提供しています。