ブログ

Armadillo-X1:DHCPサーバーの構築

at_yukari.hara
2019年10月1日 10時06分

同一LAN上にDHCPサーバーがない事をご確認してから行ってください。
動作確認を行う際はオフラインでの作業をおすすめします。

Armadillo-X1を使用して、組み込み初心者でもDHCPサーバーを構築できるのか試してみました。

DHCPサーバとは?

インターネットなどのIPネットワークに一時的に接続する機器に、IPアドレスなど必要な情報を自動的に発行するサーバのこと。

DHCPサーバ構築の為の環境

【DHCPサーバー】Armadillo-X1
初期状態ではDHCPサーバーがインストールされていない為、isc-dhcp-serverをインストールしてDHCPサーバーの設定を行います。

手順

1.インストール

以下のコマンドを実行して、isc-dhcp-serverをインストールしてください。

[armadillo ~]# apt-get -y install isc-dhcp-server

※この作業のみネットワーク環境が必要です

2.設定

(1)以下のコマンドを実行して、dhcpd.confを編集します。

[armadillo ~]# vi /etc/dhcp/dhcpd.conf

(2)ドメイン名の指定とDNSの設定は今回使用しないため、以下の2行をコメントアウトします。

#option domain-name "example.org";
#option domain-name-servers ns1.example.org, ns2.example.org;

(3)以下の宣言をアンコメントし、正式なDHCPサーバーであることを宣言します。

authoritative;

(4)設定を追記します。

subnet 192.168.201.0 netmask 255.255.255.0 {    //配布したいネットワークのネットワークアドレスの定義
        range 192.168.201.70 192.168.201.79;    //配布するホストアドレスの範囲
        option broadcast-address 192.168.201.255;  //ブロードキャストアドレス
}

※IPアドレスは一例です

3.固定IPアドレスの設定

[armadillo ~]# nmcli connection modify [ID] \
ipv4.method manual ipv4.addresses "192.168.201.1"

4.反映

以下のコマンドを実行して、IPアドレスを反映させてください。

[armadillo ~]# nmcli connection down [ID]
[armadillo ~]# nmcli connection up [ID]

5.インターフェースの設定

(1)以下のコマンドを実行して、isc-dhcp-serverを編集します。

[armadillo ~]# vi /etc/default/isc-dhcp-server

(2)DHCPサーバを有効にするインタフェースの指定を追記します。

INTERFACES="eth0"

6.DHCPサーバの開始

[armadillo ~]# systemctl start isc-dhcp-server.service


確認

今回はDHCPクライアントが付いているArmadillo-840を動作確認のために使用します。
初期状態で「/etc/network/interfaces」に「eth0」が「dhcp」で起動するように設定してある為、eth0を起動させる事で確認をとることが出来ます。

1.Armadillo-840のネットワークを有効にします。

[armadillo ~]# ifup eth0

2.IPアドレスを確認します。

[armadillo ~]#ifconfig