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Armadillo-IoT(G4/A6E)/X2:Debian環境を動作させる(手順簡易版)

at_kazutaka.bito
2023年5月1日 11時14分

Debian環境を動作させる簡易的な手順です。
Armadillo-IoT(G4/A6E)/X2を入手後に取り急ぎ動かす場合や、ちょっとした動作を確認する場合に、
手早くDebian環境を動作させる想定です。
ここでは、手順のみに絞り込んでいます。全体的な流れや各手順の説明は下記が参考になります。
Armadillo Base OS:コンテナでの開発を簡単にする方法

本格的にDebian環境で開発する場合には、コンフィグファイルの準備などの手順(※)が必要になってきます。
※)ここでは、この手順は含んでいません。後述の補足説明のリンク先を参照ください。

備考)以下手順では、Debian(bullseye)環境をmycon0という名前のコンテナで動かします。

1. Debian環境を構築して、Debian環境に入る

1-1. Armadillo-IoT(G4/A6E)/X2に電源を投入してログインします。
1-2. Armadillo-IoT(G4/A6E)/X2をインターネットに接続可能なネットワークに接続します。
1-3. 下記の順でコマンド実行します。(コマンドの説明は後述の補足説明を参照ください)

armadillo:~# podman stop -a
armadillo:~# abos-ctrl podman-storage --disk
armadillo:~# podman pull docker.io/debian:bullseye
armadillo:~# podman run -it --name=mycon0 --privileged docker.io/debian:bullseye /bin/bash

以上で、Debian環境(mycon0という名前のコンテナ)に入った状態になります。

2. Debian環境から出る

Debian環境から出るには、exitコマンドを実行します。

root@[xxxxxxxxxx]# exit

3. 再度、Debian環境に入る

再度、Debian環境(※)に入るには下記のコマンドを実行します。
※)ここでは、手順1で作成したmycon0という名前のコンテナ

armadillo:~# podman start mycon0
armadillo:~# podman attach mycon0

以降、Debian環境から出るのは上記手順2、Debian環境に入るのは上記手順3になります。

補足)上記手順内の説明

手順1-3で実行したコマンドの説明です。

armadillo:~# podman stop -a

実行中のコンテナをすべて停止します。(実行中のコンテナがあると、次の手順でpodmanの保存先を変更できないため)

armadillo:~# abos-ctrl podman-storage --disk

podmanの保存先(ここでは、Debian環境の保存先)を、
 RAM(電源OFFにすると消える)
 eMMC(電源OFFにしても残る)
から選択します。

ここでは、コマンド末尾の"--disk"でeMMC(電源OFFにしても残る)に設定しています。
なお、この状態で電源OFFする場合は、podmanの保存先(eMMC)の内容が壊れないよう、
電源OFFの前にpoweroffコマンドでシャットダウンしておく必要があります。
参考)
Armadillo-IoT ゲートウェイ G4製品マニュアル「9.5.5.2. イメージを eMMC に保存する方法」

armadillo:~# podman pull docker.io/debian:bullseye

Debian(bulleye)環境を構築するためのコンテナイメージを、Docker Hubからダウンロードしています。
参考)
Armadillo-IoT ゲートウェイ G4製品マニュアル「9.4.2.1. イメージからコンテナを作成する」
Armadillo Base OS:コンテナイメージの取得方法

armadillo:~# podman run -it --name=mycon0 --privileged docker.io/debian:bullseye /bin/bash

このpodman runコマンドで行われていることを要約すると下記のとおりです。
・Debian(bullseye)環境をmycon0という名前のコンテナで作成(--name=mycon0、docker.io/debian:bullseye)
・このDebian(bullseye)環境には、全権限と全てのデバイスへのアクセスを許可(--privileged)
・このDebian(bullseye)環境に入る(-it、/bin/bash)

ここでは簡易的な設定に絞っていますが、デバイスやファイルへのアクセス制限などの設定や、自動起動する場合は、
予めコンフィグファイルを作成しておくと便利です。
コンフィグファイルを使った方法は下記が参考になります。
参考)
Armadillo-IoT ゲートウェイ G4製品マニュアル「9.4.2.1. イメージからコンテナを作成する」
Armadillo Base OS:コンテナの自動起動とconfファイルの説明(改訂版)