Armadillo-400シリーズで、ブートローダが起動しない状態からイメージを書き換える一連の手順をマニュアル(※)から抜粋して簡潔にしました。
※)Armadillo-400 シリーズソフトウェアマニュアル
6.4. tftpdl を使用してフラッシュメモリを書き換える
6.6. ブートローダーを出荷状態に戻す
準備
Windows用のブートローダ書き換えツール
Hermit-At WIN32(Linux-2.6.26用:現時点の最新版v2.5.0)
Hermit-At WIN32(Linux-3.14用:現時点の最新版v3.11.0)
をPCにダウンロードして解凍しておきます。
備考1)Windows用のブートローダ書き換えツールは、今後アップデートがあった場合は、最新版を使用することを推奨します。
備考2)以下の説明では、例として、書き込むイメージファイル名を標準イメージ(Linux-2.6.26用)
ブートローダ:loader-armadillo4x0-v2.4.0.bin
カーネル:linux-a400-1.19.bin.gz
ユーザーランド:romfs-a440-1.13.img.gz
で表記しています。
手順
1.ブートローダの書き換え
Armadillo-440とPCのコンソール(シリアル)を接続します。
(TeraTerm等のシリアル通信ソフトは閉じておきます。)
Armadillo-440のJP1をショートの状態(UARTブートモード)にします。
Hermit-At WIN32を起動します。
Serial Portの箇所は、使用しているCOMを指定ます。
Shoehornタグ
→Target:armadillo-4x0を選択
→実行
(小ウィンドウ(shoehorn)が開きます。)
Armadillo-440の電源をON
(小ウィンドウ(shoehorn)が閉じるまで待ちます。)
Eraseタグ
→Region:bootloaderを選択
→ForceLocked:チェックを入れる
→実行
(小ウィンドウ(erase)が開いて、閉じるまで待ちます。)
Downloadタグ
→Image:loader-armadillo4x0-v2.4.0.binファイルを選択
→Region:bootloaderを選択
→ForceLocked:チェックを入れる
→実行
(小ウィンドウ(download)が開いて、閉じるまで待ちます。)
Hermit-At WIN32を終了します。
Armadillo-440の電源をOFFします。
2.カーネルとユーザーランドイメージの書き換え
Armadillo-440とPCをLANケーブルでネットワークに接続します。
ATDEで、/var/lib/tftpbootに、カーネルとユーザーランドイメージを置いておきます。
ATDEで、
sudo ifconfig
を実行して、eth0のIPアドレスを確認しておきます。
(以下では、192.168.11.120の場合で説明します。)
Armadillo-440のJP1をオープン、JP2をショートの状態(保守モード)にします。
シリアル通信ソフト(TeraTerm等)で、Armadillo-440に接続しているポートのコンソールを開きます。
Armadillo-440の電源をONします。
Armadillo-440のコンソールに
Hermit-At v2.4.0 (armadillo4x0) compiled at 07:42:06, Mar 30 2018
hermit>
のように、ブートローダーのプロンプトが表示されます。
(以下の説明では、Armadillo-440のコンソールで実行するコマンドを表記しています。)
ブートローダの環境変数を初期化します。ブートデバイスをROMにします。
clearenv
setbootdevice flash
ATDEの/var/lib/tftpbootに置いたカーネル、ユーザーランドイメージをtftpdlコマンドで書き込みます。
ここでは例として、
ATDEのIPアドレス:192.168.11.120(上記の手順で、sudo ifconfigで確認した値)
に対して、
Armadillo-440のIPアドレス:192.168.11.xx(xxの部分は、他の装置と重ならない値(ここでは、36))
の場合です。
tftpdl 192.168.11.36 192.168.11.120 --kernel=linux-a400-1.19.bin.gz
tftpdl 192.168.11.36 192.168.11.120 --userland=romfs-a440-1.13.img.gz
bootコマンドを実行して、起動します。
boot
起動したらログインして、
flatfsd -w
コマンドを実行して、config領域をdefaultに書き換えます。
Armadillo-440の電源をOFFにして、JP1、JP2をオープンの状態(オートブートモード)にします。
以上で、標準イメージへの書き換えは終了です。