コンパクトフラッシュにLinuxシステムを構築して、コンパクトフラッシュからArmadilloを起動してみましょう。
CD-ROMには、3種類のLinuxシステムがあります。
Armadillo Linux: | 約 6MB |
Debian GNU/Linux 2.2(標準インストール版): | 約 70MB |
Debian GNU/Linux 2.2(開発環境インストール版): | 約 100MB |
ここでは、Armadillo Linuxの導入を例にして話を進めます。
Armadillo Linuxは、CD-ROMの/armadillo-linux/cf/rootimage.tgzというファイルです。
このサイトからダウンロードする
1.インストール前の準備
空のコンパクトフラッシュを用意し、ソケットに挿入します。
ジャンパの設定は、JP1:OFF, JP2:OFFにします。
Armadillo LinuxをftpでPCから転送するので、ネットワークに接続します。
以上の準備が整ったら、Armadilloの電源をONにし、login画面が表示されたら、rootでログインします。
2.Armadillo上でコンパクトフラッシュのパーティションを設定する
nコマンドでパーティションを作成します。
[armadillo ~]# <span class="input">fdisk /dev/hda</span> hda: Command (m for help): <span class="input">n</span> <span class="comment">パーティション作成</span> Command action e extended p primary partition (1-4) <span class="input">p</span> Partition number (1-4): <span class="input">1</span> First cylinder (1-496, default 1): <span class="comment">Enter</span> Using default value 1 Last cylinder or +size or +sizeM or +sizeK (1-496, default 496): <span class="comment">Enter</span> Using default value 496
パーティションを作成したら、tコマンドで、パーティションタイプを83(Linux)に設定します。
Command (m for help): <span class="input">t</span> <span class="comment">パーティションタイプの設定</span> Partition number (1-4): <span class="input">1</span> Hex code (type L to list codes): <span class="input">83</span> <span class="commnet">Linuxを選択</span>
wコマンドで設定を書き込み、fdiskを終了します。
Command (m for help): <span class="input">w</span> <span class="comment">設定を書き込みfdiskを終了する</span> The partition table has been altered! Calling ioctl() to re-read partition table. hda: hda1 hda: hda1 WARNING: If yoe created or modified any DOS 6.x partitions, please see the fdisk manual page for additional information. Syncing disks.
3.コンパクトフラッシュを初期化する
作成したパーティションを、EXT2ファイルシステムとして初期化します。
[armadillo ~]# <span class="input">mke2fs -O none /dev/hda1</span> <span class="comment">パーティションの初期化</span> mke2fs 1.18, 11-Nov-1999 for EXT2 FS 0.5b, 95/08/09 hda: hda1 hda: hda1 Filesystem label= OS type: Linux Block size=1024 (log=0) Fragment size=1024 (log=0) 7936 inodes, 31728 blocks 1586 blocks (5.00%) reserved for the super user First data block=1 4 block groups 8192 blocks per group, 8192 flagments per group 1984 inodes per group Superblock backups stored on blocks: 8193, 16385, 24577 Writing inode tables: done Writing superblocks and filesystem accounting information: done
4.コンパクトフラッシュをマウントする
[armadillo ~]# <span class="input">mount /dev/hda1 /mnt</span>
5.RAMファイルシステムをマウントする
PCからの圧縮されたシステムイメージファイルを一時格納するために、RAMをマウントします。このとき、ftpで転送するので、/home/ftp/pubにマウントし、一般ユーザに書き込み権限を与えます。
[armadillo ~]# <span class="input">mount /dev/hda1 /mnt</span> <span class="comment">コンパクトフラッシュをマウントする </span> hda: hda1 hda: hda1 [armadillo ~]# <span class="input">mount -t ramfs ramfs /home/ftp/pub</span> <span class="comment">RAMファイルシステムをマウントする</span> [armadillo ~]# <span class="input">chmod 777 /home/ftp/pub</span> <span class="comment">一般ユーザに書き込み権限を与える</span>
6.PCからftpでシステムイメージファイルをArmadilloに転送する
PCからArmadilloに、システムイメージファイルrootimage.tgzをftp転送します。
ftpでファイルを送受信する参照。
7.Armadillo上で、システムイメージファイルをコンパクトフラッシュに展開する
圧縮されたrootimage.tgzを、コンパクトフラッシュがマウントされている、/mntに展開します。
/mntディレクトリに移ると、Linuxのツリー構造が確認されます。
[armadillo ~]# <span class="input">cd /mnt</span> [armadillo /mnt]# <span class="input">tar zxf /home/ftp/pub/rootimage.tgz</span> [armadillo /mnt]# <span class="input">ls</span> <span class="comment">システムイメージファイルを展開する</span> bin/ dev/ home/ linuxrc@ proc/ sbin/ usr/ boot/ etc/ lib/ mnt/ root/ tmp/ var/ [armadillo /mnt]# cd [armadillo ~]# <span class="input">umount /mnt</span> <span class="comment">コンパクトフラッシュをアンマウントする</span>
8.コンパクトフラッシュをアンマウントし、Armadilloを終了する
アンマウントは、
[armadillo ~]# <span class="input">umount /mnt</span>
終了は、
[armadillo ~]# <span class="input">halt</span>
これで、コンパクトフラッシュ上にArmadilloで起動可能なLinuxシステムが構築されました。
9.コンパクトフラッシュからArmadilloを起動してみよう
電源をOFFの状態で、ジャンパの設定をJP1:ON, JP2:OFFにして、Armadillo Linuxをインストールしたコンパクトフラッシュをソケットに挿入します。
電源をONにすると、コンパクトフラッシュのシステムからArmadilloが起動します。
コンパクトフラッシュは、ハードディスクのように使えるので、ユーザの追加や、様々な設定の変更をすぐに更新することができます。
注意!
コンパクトフラッシュから起動した場合、必ずhaltコマンドを使って終了してください。
いきなり電源を切ると、コンパクトフラッシュ上のデータが破壊されることがあります。