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Armadillo Base OS:ロールバック先のデータを最新にする方法

at_shinya.matsumoto
2023年8月3日 15時15分

Armadillo Base OSでロールバック先を最新にする方法を説明します。

2面化について

Armadillo Base OS搭載製品はブートローダー、Armadillo Base OS、コンテナは2面化して保存しています。

アップデートする際、現在の動作している面をA面とすると、バックグラウンドでB面にインストールされます。
また、アップデート途中に電源断で失敗したり、正常に起動出来なかった場合や、動作不良とユーザーが判断
した場合には自動または手動で前のバージョンにロールバックする事が出来ます。


2面とも同じデータにする方法

ロールバック機能があると便利ですが、前のバージョンに致命的なバグや脆弱性があってアップデートした
場合にはロールバックする事は逆に危険ですので、現在正常に動作している環境をロールバック先にもコピー
する方法が必要になります。
※正常に動作しているかはお客様自身でご判断願います。

コマンドはシンプルで下記コマンドを実行する事で現在の状態を、もう一方の面にコピーする事が出来ます。
注意:Armadillo Base OS v3.18.2-at.1以降でご使用下さい

# abos-ctrl rollback-clone


もう一つの方法としては空のアップデートを実行する事でもコピーする事が出来ます。
ATDEでアップデート用のdescファイルを下記内容にしたswuファイルを作成し、アップデートを実行すると
現在の内容がもう一方にコピーされます。
※厳密には空のアップデートでバージョン名が新たに/etc/sw-versionsに追記されます。
 下記のバージョン名(extra_os.の後)は任意に設定可能です。

# cat ~/mkswu/example.desc
swdesc_option component=extra_os.copy version=1
swdesc_command true


以上で、ロールバック先も同じ対策済みのデータとすることが出来ます。